銀行業務検定試験 財務2級 決算修正と損益計算書の作成 練習問題 第2問: 取引先の甲社の資料を調べたところ、前期の期首に取得した工場の機械と本社の事務用備品について、当期の減価償却費が未計上であることが分かった。修正前の資料は次のとお
取引先の甲社の資料を調べたところ、前期の期首に取得した工場の機械と本社の事務用備品について、当期の減価償却費が未計上であることが分かった。修正前の資料は次のとおりである (単位:千円)。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売上総利益 | 11,300 |
| 販売費及び一般管理費 | 8,300 |
| 営業利益 | 3,000 |
| 工場機械の取得原価 | 6,000 |
| 工場機械の減価償却累計額 (当期首) | 1,500 |
| 本社備品の取得原価 | 4,800 |
| 本社備品の減価償却累計額 (当期首) | 1,200 |
償却はどちらも定率法 (耐用年数8年・償却率0.250) で、当期は12か月分を計上する。当期はどちらも調整前の償却額が償却保証額を上回るので、改定償却率には切り替わらない。工場機械の償却費は全額を当期の売上原価に含める。修正後の売上総利益と営業利益の組合せとして、最も適切なものはどれか。税金は考えない。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 3. 売上総利益10,175千円、営業利益975千円
売上総利益10,175千円、営業利益975千円が正しく、決め手は期首の未償却残高に償却率を掛け、工場の分を売上原価に、本社の分を販売費及び一般管理費に分けることです。未償却残高は、取得原価から減価償却累計額を引いた帳簿上の残りです。
工場機械の償却費=(6,000−1,500)×0.250=1,125
本社備品の償却費=(4,800−1,200)×0.250=900
修正後の売上総利益=11,300−1,125=10,175
修正後の営業利益=10,175−(8,300+900)=975
償却率0.250は耐用年数省令の別表第十の8年の値です。償却保証額は取得原価×0.07909で、工場機械は約475、本社備品は約380で、調整前の償却額はどちらもこれを上回ります。
本社の管理業務の費用は販売費及び一般管理費に入ります (財務諸表等規則第84条)。
売上総利益9,800千円の組は、取得原価に0.250を掛けて償却費を1,500と1,200にした値です。売上総利益11,300千円・営業利益975千円の組は、工場機械の償却費まで販売費及び一般管理費に入れた値で、営業利益は合っていても売上総利益が修正されていません。
営業利益1,875千円の組は、本社備品の償却費900を落とした値です。営業利益2,100千円の組は、工場機械の償却費1,125を落とした値です。
同じ償却の漏れでも、工場の分は売上総利益から、本社の分は営業利益で初めて利益を下げるので、資産の用途で修正先を分けます。
根拠・参照資料: 減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第十、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第84条
関連キーワード: 修正仕訳・減価償却・定率法・売上総利益・営業利益
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