銀行業務検定試験 財務2級 株式評価額と企業価値の算定 練習問題 第5問: 取引先の甲社の株式価値を、将来のフリー・キャッシュ・フロー(FCF)を割り引くDCF法で見積もる。3年分の予測FCF(単位:千円)と割引率8%の現価係数は次のと
取引先の甲社の株式価値を、将来のフリー・キャッシュ・フロー(FCF)を割り引くDCF法で見積もる。3年分の予測FCF(単位:千円)と割引率8%の現価係数は次のとおりである。
| 項目 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 |
|---|---|---|---|---|
| 予測FCF | 100,000 | 120,000 | 150,000 | − |
| 現価係数 | 0.926 | 0.857 | 0.794 | 0.735 |
4年目以降のFCFは3年目と同額が毎年続くものとする。有利子負債は900,000千円、現預金は210,000千円で、現預金は全額が非事業資産である。甲社の株式価値はいくらか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 5. 1,113,290千円
1,113,290千円が正しく、決め手は残存価値を3年目の係数で割り引いて事業価値を出し、有利子負債を引いて非事業資産の現預金を足すことです。残存価値(ターミナル・バリュー)は、予測の最終年より後のFCFを最終年の時点まで割り引いた価値です(企業価値評価ガイドライン Ⅳ5(1))。
4年目以降に同額が続くなら、3年目末の残存価値は「3年目のFCF÷割引率」で、3年目末の値なので3年目の係数を使います。
3年分の現在価値=100,000×0.926+120,000×0.857+150,000×0.794=314,540
残存価値=150,000÷8%=1,875,000
残存価値の現在価値=1,875,000×0.794=1,488,750
事業価値=314,540+1,488,750=1,803,290
株式価値=1,803,290−900,000+210,000=1,113,290
「1,499,540千円」は残存価値を割り引かずに足した値です。「1,803,290千円」は事業価値のままで、有利子負債と現預金を調整していない値です。
「1,002,665千円」は残存価値に4年目の係数0.735を掛けた値です。「1,692,665千円」は4年目の係数で出した事業価値のままの値です。
DCF法の株式価値は、残存価値まで割り引いた事業価値から有利子負債を引き、非事業資産を足して求めます。
関連キーワード: DCF法・フリー・キャッシュ・フロー・残存価値・現価係数・事業価値
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