中小企業診断士 第1次試験 投資の評価と資金調達 練習問題 第5問: ある企業は、互いに排他的な投資案A・Bのどちらか一方だけを実行できる。資本コストは10%で、資金の調達に制約はない。投資案Aは投資額100万円、正味現在価値(N
ある企業は、互いに排他的な投資案A・Bのどちらか一方だけを実行できる。資本コストは10%で、資金の調達に制約はない。投資案Aは投資額100万円、正味現在価値(NPV)30万円、内部収益率(IRR)25%であり、投資案Bは投資額1,000万円、NPV120万円、IRR15%である。収益性指数は「将来のキャッシュフローの現在価値÷投資額」とする。企業価値の増加を最大にする観点からの記述として、最も適切なものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 1. NPVが120万円とAより大きいBを採用する
「NPVが120万円とAより大きいBを採用する」が適切です。NPV(正味現在価値)は、将来のキャッシュフローの現在価値から投資額を引いた額で、投資によって増える企業価値を金額で表します。
資金の制約がなく、どちらか一方しか選べないときは、NPVの大きい案が企業価値を最も増やします。Bの120万円はAの30万円より90万円大きいので、Bを選びます。
収益性指数は、Aが(100+30)÷100=1.3、Bが(1,000+120)÷1,000=1.12です。「IRRが25%と資本コストを大きく上回るAを採用する」は、IRRが率であり投資の規模の違いを映さないため、相互排他の案では順位を誤ることがある点を見落としています。
「収益性指数が1.3とBの1.12より高いAを採用する」も、比率で比べているので規模を無視しています。収益性指数は、使える資金に上限があり案を組み合わせるときの目安です。
「Bを採用すれば…1,120万円増える」は誤りです。1,120万円はBの将来のキャッシュフローの現在価値(1,000×1.12=1,000+120)で、そのために今1,000万円を支出するので、企業価値の増加はNPVの120万円です。
規模の違う相互排他の案は、企業価値の増加額そのものであるNPVで選ぶことを押さえましょう。
関連キーワード: 相互排他的投資・正味現在価値・内部収益率・収益性指数
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