中小企業診断士 第1次試験 証券投資・企業価値・デリバティブ 練習問題 第3問: 投資家は期待収益率と標準偏差だけで危険資産の組合せを評価し、各危険資産の期待収益率・標準偏差・相関係数の見込みは投資家の間で一致しており、無リスク資産の利子率(
投資家は期待収益率と標準偏差だけで危険資産の組合せを評価し、各危険資産の期待収益率・標準偏差・相関係数の見込みは投資家の間で一致しており、無リスク資産の利子率(正の値とする)で自由に資金を貸し借りできるとする。無リスク資産を含めたポートフォリオの選択に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 2. 危険資産の部分の銘柄構成は投資家のリスクの好みによらず共通で、好みの違いは無リスク資産との配分にだけ表れる。
「危険資産の部分の銘柄構成は投資家のリスクの好みによらず共通」とする記述が適切です。効率的フロンティアは、同じ標準偏差で期待収益率が最も高くなる危険資産の組合せを結んだ線です。
無リスク資産で貸し借りできると、無リスク資産の点から引いた直線がこの線に接する点(接点ポートフォリオ)との組合せが最も有利になり、どの投資家も危険資産はこの形で持ちます(トービンの分離定理)。例えば無リスク利子率2%、接点ポートフォリオの期待収益率10%・標準偏差20%なら、直線の傾きは(10−2)÷20=0.4です。
慎重な人が資金の60%を接点に投じると期待収益率は0.6×10+0.4×2=6.8%、標準偏差は0.6×20=12%で、2+0.4×12=6.8%と直線上に乗ります。リスクを好む人が150%投じる(50%を借り入れる)と1.5×10−0.5×2=14%、標準偏差30%で、2+0.4×30=14%です。
振り分ける比率は人ごとに違うので「比率はどの投資家も同じ」は誤りです。リスクを好む人も、危険資産だけの効率的フロンティア上の別の組合せより、借り入れて接点を買い増す方が同じ標準偏差で期待収益率が高くなります。
傾きを10÷20=0.5とするのは、無リスク利子率を差し引き忘れた値です。見込みが一致し無リスク資産で貸し借りできるなら、危険資産は誰でも同じ接点ポートフォリオで持ち、リスクの好みは無リスク資産との配分にだけ表れます。
関連キーワード: 分離定理・接点ポートフォリオ・資本市場線・無リスク資産
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