中小企業診断士 第1次試験 簿記・財務諸表・税務会計 練習問題 第12問: 当期に取得した備品について、会計上の減価償却費は300万円、法人税法上の償却限度額は200万円であった。償却限度額を超える100万円は、当期の所得の計算上、損金
当期に取得した備品について、会計上の減価償却費は300万円、法人税法上の償却限度額は200万円であった。償却限度額を超える100万円は、当期の所得の計算上、損金に算入されない。法定実効税率は30%とし、ほかに一時差異はなく、繰延税金資産や繰延税金負債の計上を妨げる事情もない。税効果会計を適用したときの当期の処理として、最も適切なものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 2. 繰延税金資産30万円を計上し、法人税等調整額により法人税等を30万円減らす
「繰延税金資産30万円を計上し、法人税等を30万円減らす」処理が適切です。法人税法では、損金経理した償却費のうち償却限度額に達するまでの金額が損金になり(第31条第1項)、損金に算入されなかった超過額は、翌期以後の損金経理額に含めて扱われます(同条第4項)。
そのため100万円は、当期の課税所得を増やして当期の税を多くする一方、将来の期に損金になってその期の税を減らします。財務諸表等規則第8条の11が定める税効果会計(会計と税法の差に係る税を、差が生じた期と解消する期に配分する処理)では、この先払いした税を資産として扱います。
①繰延税金資産=差異100×法定実効税率30%=30万円。②仕訳は(借)繰延税金資産30/(貸)法人税等調整額30で、損益計算書の法人税等は30減ります。
「繰延税金負債30万円を計上し、法人税等を30万円増やす」処理は、将来の税を減らす差異を、将来の税を増やす差異と取り違えています。「繰延税金資産100万円」の処理は、差異100に税率30%を掛けず、差異の額をそのまま計上した値です。
「繰延税金負債100万円」の処理は、差異の向きを取り違えたうえ、税率も掛けていない値です。損金算入が後の期にずれる差異は、差異に税率を掛けた額を税の前払いとして資産に計上し、法人税等を減らすと押さえましょう。
関連キーワード: 税効果会計・繰延税金資産・法人税等調整額・減価償却超過額
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