中小企業診断士 第1次試験 民法と取引・契約 練習問題 第8問: A社はB社から汎用の部品2,000個を買う契約を結び、納期を2026年9月30日とした。部品は市場で広く流通しており、納期に多少遅れても契約の目的は達せられる。
A社はB社から汎用の部品2,000個を買う契約を結び、納期を2026年9月30日とした。部品は市場で広く流通しており、納期に多少遅れても契約の目的は達せられる。B社は納期を過ぎても1個も納品していない。民法の規定に照らして、最も適切なものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 1. 相当の期間を定めて催告し、その期間内に納品がなければ、B社に帰責事由がなくてもA社は解除できる。
相当の期間を定めて催告し、期間内に納品がなければ、B社に帰責事由がなくても解除できる、という記述が適切です(民法第541条本文)。催告による解除の要件は、債務の不履行・相当の期間を定めた催告・期間内に履行がないことで、債務者の責めに帰すべき事由(落ち度)は条文に入っていません。
解除が否定されるのは、不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるときです(第543条)。「B社の責めに帰することができない事由によるときでも…損害の賠償を請求できる」は誤りです。
解除しても損害賠償の請求は妨げられません(第545条第4項)が、賠償には、不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるときは請求できないとするただし書(第415条第1項)がかかります。「催告をすることなく、直ちに契約の全部を解除」できるのは、全部の履行が不能なとき、債務者が履行をはっきり拒んだとき、特定の時期に履行しなければ目的を達せない契約でその時期を過ぎたときなど、第542条第1項の場合で、多少遅れても目的を達せられる今回の売買は当たりません。
「催告をした時の納品の状況によって判断」も誤りで、軽微かどうかは「その期間を経過した時における債務の不履行」で判断します(第541条ただし書)。解除に債務者の帰責事由は要りませんが、損害賠償は債務者に帰責事由がなければ請求できません。
根拠・参照資料: 民法第541条
関連キーワード: 催告による解除・軽微な不履行・無催告解除・解除と損害賠償
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