中小企業診断士 第1次試験 会社法と事業の開始・組織再編・倒産 練習問題 第11問: 取締役会設置会社であるX社が、その事業の全部をY社に譲渡する。Y社はX社の特別支配会社ではなく、X社の定款に株主総会の決議の要件についての別段の定めはない。この
取締役会設置会社であるX社が、その事業の全部をY社に譲渡する。Y社はX社の特別支配会社ではなく、X社の定款に株主総会の決議の要件についての別段の定めはない。この事業譲渡に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 4. 競業について当事者の別段の意思表示がなければ、X社は、同一と隣接の市町村の区域内で、譲渡の日から20年間は同一の事業を行ってはならない。
譲渡会社の競業の禁止を述べた記述が適切です。会社法第21条第1項は、事業を譲渡した会社は、当事者の別段の意思表示がない限り、同一の市町村とこれに隣接する市町村の区域内で、事業を譲渡した日から20年間は同一の事業を行ってはならないと定めています。
譲受人が引き継いだ顧客や取引先を、譲渡会社がすぐに奪い返さないようにするための定めです。「同一の事業を行わない特約は10年の期間内に限り効力を有する」は誤りです。
特約は、事業を譲渡した日から30年の期間内に限り効力を有します(第21条第2項)。法律の原則が20年、特約の上限が30年です。
「株主総会の普通決議によって承認を受ければ足りる」も誤りです。事業の全部の譲渡は、効力発生日の前日までに株主総会の決議で契約の承認を受けなければならず(第467条第1項第1号)、その決議は出席した株主の議決権の3分の2以上による特別決議です(第309条第2項第11号)。
「取締役会の決議だけで足りる」も誤りで、取締役会設置会社でも事業の全部の譲渡には株主総会の特別決議が要ります。問題文で除いた特別支配会社(X社の総株主の議決権の10分の9以上を持つ会社)が譲受人なら、X社の株主総会の承認は要りません(第468条第1項)。
事業の全部の譲渡には株主総会の特別決議が要り、譲渡会社は特約がなければ20年間競業できず、特約で競業を禁じられるのは30年までです。
根拠・参照資料: 会社法第21条
関連キーワード: 事業譲渡・競業の禁止・特別決議・譲渡会社
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