通関士試験 課税価格・関税額・加算税の計算 練習問題 第16問: 輸入者B社は、外国の売手に電気ケトル9,000台の生産を委託し、そのうち6,000台を今回輸入する。取引の事実は次のとおりである。関税定率法第4条第1項の規定に
輸入者B社は、外国の売手に電気ケトル9,000台の生産を委託し、そのうち6,000台を今回輸入する。取引の事実は次のとおりである。関税定率法第4条第1項の規定により計算した課税価格はいくらか。 ・今回の6,000台の仕入書価格はCIF条件でUS$34,000である ・B社は、東京で契約を結んだ乙国の設計事務所に、乙国の事務所で製品の設計図を作成させ、その作成費用900,000円を支払った。B社はこの設計図を売手に無償で提供し、売手は委託された9,000台すべての生産にこれを使う。費用は生産台数に応じて按分する ・B社は、本邦の自社の意匠部門で外国籍の社員に外装の意匠を作成させ、その費用450,000円を負担した。B社はこの意匠を売手に無償で提供し、売手は今回の6,000台の生産だけにこれを使う ・B社は、売手その他の者に特許権や商標権の使用に伴う対価を支払っていない ・本邦通貨への換算に用いる相場は1米ドル=150円とする
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 3. 5,700,000円
課税価格は5,700,000円です。関税定率法第4条第1項第3号ニは、買手が無償で提供した技術、設計その他輸入貨物の生産に関する役務で政令で定めるものに要する費用を加算するとし、関税定率法施行令第1条の5第3項は、その役務を輸入貨物の生産のために必要とされた技術、設計、考案、工芸及び意匠で「本邦以外において開発されたもの」に限っています。
関税定率法基本通達4-12(4)は、本邦以外において開発されたとは実際の作成が本邦以外の場所で行われたことをいい、契約が締結された場所や作成者の国籍は問わないとしています。このため、東京で契約を結んでも乙国で作成された設計図の費用は加算し、外国籍の社員が作成しても本邦で作成された意匠の費用は加算しません。
役務が輸入貨物以外の貨物の生産にも利用されるときは、利用の程度に応じて按分します(同令第1条の5第4項)。計算の順は、①換算34,000×150円=5,100,000円、②設計図の費用の按分900,000円×6,000台÷9,000台=600,000円、③5,100,000円+600,000円=5,700,000円です。
「6,150,000円」は、本邦で作成された意匠の費用450,000円も加えた額です。「5,100,000円」は、設計図の費用も意匠の費用も加えなかった額です。
「5,550,000円」は、開発の場所を契約地や作成者の国籍で判断し、東京で契約した設計図の費用を加えず、外国籍の社員が作成した意匠の費用450,000円を加えた額です。「6,000,000円」は、設計図の費用を按分せずに900,000円全額を加えた額です。
開発の場所は、契約地や作成者の国籍でなく作成した場所で判断すると押さえましょう。
根拠・参照資料: 関税定率法第4条第1項第3号ニ、関税定率法施行令第1条の5第3項・第4項
関連キーワード: 技術・設計・本邦以外において開発・無償提供・按分・課税価格
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