通関士試験 課税価格・関税額・加算税の計算 練習問題 第12問: 輸入者B社は、外国の売手から電子部品を購入し、輸入する。売手との契約と取引の事実は次のとおりである。関税定率法第4条第1項の規定により計算した課税価格はいくらか
輸入者B社は、外国の売手から電子部品を購入し、輸入する。売手との契約と取引の事実は次のとおりである。関税定率法第4条第1項の規定により計算した課税価格はいくらか。 ・仕入書価格はFOB条件でUS$28,600である ・売手は、この部品の原料を仕入れた甲国のC社に対してUS$3,400の買掛金の債務を負っている。売手とB社の合意により、B社がこの債務をC社に直接弁済することとし、売手はその額を控除した額を仕入書価格とした ・B社は、以前に売手から受けた運転資金の融資について、その金利US$500を今回の代金と同じ日に売手に支払う ・B社は、輸出港から輸入港(名古屋港)までの運賃US$1,250を運送人に支払う ・この運送に保険は付けていない ・本邦通貨への換算に用いる相場は1米ドル=148円とする
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 1. 4,921,000円
課税価格は4,921,000円です。関税定率法施行令第1条の4は、現実支払価格を、買手が売手に対し又は売手のために行う支払の総額とし、これには「当該売手の債務の全部又は一部の弁済その他の間接的な支払の額」を含むと定めています。
関税定率法基本通達4-2(3)ロも、売手が第三者に負う債務を買手に弁済させ、価格からその額を控除した残額を仕入書価格とした場合は、仕入書価格に弁済される額を加えた価格が現実支払価格になるとしています。一方、同通達4-2(4)は、買手による売手への支払であっても輸入貨物と関係のないもの(例えば、売手から受けた融資に対する金利の支払)は課税価格に算入しないとしています。
このため、売手に支払う融資の金利US$500は加えません。FOB条件なので、輸入港までの運賃は関税定率法第4条第1項第1号により加えます。
計算の順は、①仕入書価格US$28,600、②C社への弁済US$3,400を加えてUS$32,000(現実支払価格)、③輸入港までの運賃US$1,250を加えてUS$33,250、④換算33,250×148円=4,921,000円です。「4,417,800円」は、弁済額を加えなかった額(US$29,850)です。
「4,995,000円」は、融資の金利まで加えた額(US$33,750)です。「3,914,600円」は、C社への弁済額を値引きと取り違えて、仕入書価格からさらに差し引いた額(US$26,450)です。
「4,491,800円」は、売手に直接払うものだけが現実支払価格になると考え、C社への弁済額を加えずに融資の金利を加えた額(US$30,350)です。売手が第三者に負う債務を買手が弁済した額は現実支払価格に加え、売手から受けた融資の金利のように輸入貨物と関係のない支払は加えないと押さえましょう。
根拠・参照資料: 関税定率法第4条第1項・同項第1号、関税定率法施行令第1条の4
関連キーワード: 課税価格・現実支払価格・弁済・融資の金利・輸入港までの運賃
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