通関士試験 課税価格・関税額・加算税の計算 練習問題 第4問: 輸入者B社は、外国の売手に樹脂製ケース10,000個の生産を委託し、2回に分けて輸入する。B社は、このケースの生産に使う金型を本邦の金型メーカーから1,800,
輸入者B社は、外国の売手に樹脂製ケース10,000個の生産を委託し、2回に分けて輸入する。B社は、このケースの生産に使う金型を本邦の金型メーカーから1,800,000円で購入し、売手の工場までの運賃120,000円を負担して送り、売手に無償で提供した。この金型はこのケースの生産だけに使われる。1回目に6,000個を輸入済みで、今回2回目の4,000個を輸入する。次の条件で、2回目の輸入貨物の課税価格はいくらか。 ・2回目の4,000個の仕入書価格(CIF価格。輸入港までの運賃・保険料を含む)はUS$12,000 ・B社は、本邦の自社の設計部門で作成したケースの設計図を売手に無償で提供した。その作成費用は300,000円である ・金型の費用は、特定の回に一括して算入する申出をせず、生産数量に応じて各回に按分する ・本邦通貨への換算に用いる相場は1米ドル=150円とする
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 5. 2,568,000円
課税価格は2,568,000円です。関税定率法第4条第1項第3号ロは、買手が無償で提供した「当該輸入貨物の生産のために使用された工具、鋳型又はこれらに類するもの」に要する費用を加算するとし、関税定率法基本通達4-12(2)は金型をこれに含めています。
費用の額は、買手が取得するために通常要する費用(購入費)に、その物品を提供するために要した運賃などで買手が負担したものを加えた額です(関税定率法施行令第1条の5第2項)。一方、第3号ニの技術・設計の役務は「本邦以外において開発されたもの」に限られる(同条第3項)ので、本邦の設計部門で作成した設計図の費用300,000円は加えません。
計算の順は、①換算12,000×150円=1,800,000円、②金型の費用1,800,000円+120,000円=1,920,000円、③按分1,920,000円×4,000個÷10,000個=768,000円、④1,800,000円+768,000円=2,568,000円です。「1,800,000円」は金型の費用を加えなかった額です。
「2,520,000円」は売手の工場までの運賃を加え忘れ、1,800,000円だけを按分した額(720,000円を加算)です。「2,952,000円」は、2回目に1回目の6,000個の割合(1,152,000円)を当てた額です。
「2,688,000円」は、本邦で作成した設計図の費用まで金型の費用に足して按分した額(2,220,000円×0.4=888,000円を加算)です。按分は、関税定率法基本通達4-7(3)の「数量等に応じた合理的な方法」で、問題文の指定のとおり生産数量の比で行います。
根拠・参照資料: 関税定率法第4条第1項第3号ロ・ニ、関税定率法施行令第1条の5第2項・第3項
関連キーワード: 課税価格・金型・無償提供・按分・技術・設計
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