銀行業務検定試験 財務2級 合併と企業結合 練習問題 第1問: 取引先の甲社は乙社を吸収合併する(甲社が存続会社)。合併比率は、両社の1株当たり時価純資産の比で定め、乙社株式1株に割り当てる甲社株式の数で表す。評価差額の税効
取引先の甲社は乙社を吸収合併する(甲社が存続会社)。合併比率は、両社の1株当たり時価純資産の比で定め、乙社株式1株に割り当てる甲社株式の数で表す。評価差額の税効果は考えない。金額の単位は千円で、合併比率は小数第3位を四捨五入する。
| 項目 | 甲社 | 乙社 |
|---|---|---|
| 資産の帳簿価額 | 1,060,000 | 320,000 |
| 資産の時価 | 1,136,000 | 344,000 |
| 負債(帳簿価額と時価は同じ) | 560,000 | 200,000 |
| 発行済株式数(株) | 200,000 | 72,000 |
| うち自己株式(株) | 8,000 | 8,000 |
| うち甲社が持つ乙社株式(株) | − | 4,000 |
合併比率はどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 2. 0.75株
0.75株が正しく、決め手は1株当たりの額を、発行済株式数から自己株式だけを除いた株式数で割って出すことです。
甲社:(1,136,000−560,000)÷(200,000−8,000)株=1株3千円
乙社:(344,000−200,000)÷(72,000−8,000)株=1株2.25千円
合併比率:2.25÷3=0.75
逆算:乙社64,000株×0.75=48,000株で、48,000株×3千円=144,000千円は乙社の時価純資産と一致します。
時価純資産は、資産と負債を時価で評価し直した純資産のことです(日本公認会計士協会 企業価値評価ガイドラインの時価純資産法)。1株当たり純資産額の分母は発行済株式数から自己株式数を引いた数です(企業会計基準適用指針第4号 第34項)。
合併比率の決め方は会計基準に定めがないので、問題文の定めで計算します。
「0.69株」は両社とも発行済株式数のままで割った値で、2千円÷2.88千円です。
「0.67株」は乙社だけ自己株式を除かず、2千円÷3千円とした値です。
「0.80株」は甲社が持つ乙社株式4,000株も除き、2.4千円÷3千円とした値です。この4,000株は合併で割当てを受けませんが(会社法第749条第1項第3号)、乙社の自己株式ではないので分母に残ります。
「0.72株」は帳簿価額の純資産で計算した1.875千円÷約2.604千円の値です。
1株当たりの額は発行済株式数から自己株式だけを除いて出し、消滅会社の額を存続会社の額で割って合併比率にします。
関連キーワード: 合併比率・時価純資産・吸収合併・1株当たり純資産・自己株式
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