銀行業務検定試験 相続アドバイザー2級 相続人・相続分と承認・放棄 練習問題 第4問: Xさんは2023年7月10日に死亡した(令和5年4月1日の改正民法の施行後に開始した相続である)。相続人は長男Cと長女Dで、Cは生前贈与による特別受益を受けてお
Xさんは2023年7月10日に死亡した(令和5年4月1日の改正民法の施行後に開始した相続である)。相続人は長男Cと長女Dで、Cは生前贈与による特別受益を受けており、Dは療養看護による寄与を主張しているが、遺産分割は行われていない。Dは、相続開始から9年10か月が過ぎたころから入院し、退院したのは相続開始から10年の期間が満了した2か月後であった。この入院は、遺産の分割を請求することができないやむを得ない事由に当たるものとする。Dは退院から5か月後に家庭裁判所に遺産の分割を請求した。この事例に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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正解: 4. 仮にDの請求が退院から7か月後であれば、Dの請求による分割には特別受益と寄与分の規定は適用されない
「仮にDの請求が退院から7か月後であれば、…規定は適用されない」が適切です。民法第904条の3は、相続開始の時から10年を経過した後にする遺産の分割には第903条から第904条の2まで(特別受益・寄与分)を適用しないとし、例外として、第1号で10年の経過前に家庭裁判所に分割を請求したとき、第2号で10年の期間の満了前6か月以内の間に分割を請求できないやむを得ない事由が相続人にあり、その事由が消滅した時から6か月を経過する前にその相続人が家庭裁判所に分割を請求したときを定めています。本問の入院は9年10か月が過ぎたころからで満了前6か月以内(9年6か月以降)にあり、退院(10年2か月)から5か月後の請求は第2号に当たるので、両規定は適用されます。退院から7か月後の請求なら事由の消滅から6か月を経過し、第1号にも当たらないので適用されません。「10年を経過した後の請求であるため適用されない」は第2号を見落としています。入院が9年を過ぎたころに終わっていれば事由は満了前6か月以内になく、10年経過後の請求に同号は使えません。同号が求めるのは家庭裁判所への請求で、Cへの協議の申入れでは足りません。相続開始日と、事由が生じた時期・消滅した時期を時系列で確かめることが着眼点です。
根拠・参照資料: 民法第903条・第904条の2・第904条の3
関連キーワード: 遺産分割・特別受益・寄与分・10年経過後の遺産分割
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