銀行業務検定試験 相続アドバイザー2級 事業承継と自社株 練習問題 第7問: 取引相場のない株式を発行するX社は、社長Aさんとその親族が議決権の80%を持つ会社である。Aさんは、長年勤める従業員E(Aさんの親族ではなく、Aさんの同族関係者
取引相場のない株式を発行するX社は、社長Aさんとその親族が議決権の80%を持つ会社である。Aさんは、長年勤める従業員E(Aさんの親族ではなく、Aさんの同族関係者にも当たらない)に、X社株式を議決権の1%分贈与した。Eが取得したX社株式の相続税法上の評価に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、X社は特定の評価会社には当たらないものとする。
解答と解説を先に見る
正解: 1. Eの株式は、特例的な評価方式である配当還元方式で評価する。
「Eの株式は、特例的な評価方式である配当還元方式で評価する」が適切です。相続税法第22条は財産を取得の時の時価で評価すると定め、取引相場のない株式の評価方法は財産評価基本通達(国税庁)が定めています。財産評価基本通達178(国税庁)のただし書と188(国税庁)により、同族株主のいる会社で同族株主以外の株主が取得した株式は、188-2(国税庁)の配当還元方式で評価します。Aさんの親族が80%を持つX社は同族株主のいる会社であり、同族関係者でないEはこれに当たります。国税庁タックスアンサーNo.4638も、同族株主以外の株主が取得した株式は会社の規模にかかわらず配当還元方式で評価すると説明しているので、「大会社に当たる場合には…類似業種比準価額」は誤りです。配当還元方式は、1年間の配当金額を10%で還元して元本の価額を求める方法であり、上場株式の評価方法ではありません。188-2(国税庁)のただし書は、配当還元方式の価額が原則的評価方式の価額を超えるときは原則的評価方式の価額によるとしているので、「超える場合でも」の記述も誤りです。非同族の役員や従業員に株式を移すときは、取得者の評価方式と移転後の議決権の割合をあわせて確かめるのが実務の着眼点です。
根拠・参照資料: 相続税法第22条
関連キーワード: 取引相場のない株式・配当還元方式・同族株主以外の株主・財産評価基本通達
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