知的財産管理技能検定2級 著作権の権利処理と契約 練習問題 第4問: Y出版社は、外国の作家Aが書いた小説 (日本で著作権が存続しており、Aが著作権を持っている) を翻訳家Bが日本語に翻訳した原稿を使い、翻訳書を出版しようとしてい
Y出版社は、外国の作家Aが書いた小説 (日本で著作権が存続しており、Aが著作権を持っている) を翻訳家Bが日本語に翻訳した原稿を使い、翻訳書を出版しようとしている。Aが許諾したのはBによる翻訳の作成だけで、出版については何も取り決めていない。この場合について、次のうち正しいものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 2. Aも翻訳書の複製についてBと同じ種類の権利を持つので、Y社はAとBの両方の許諾を得る必要がある。
「Aも翻訳書の複製についてBと同じ種類の権利を持つので、Y社はAとBの両方の許諾を得る必要がある」が正しい記述です。翻訳は二次的著作物 (原作を元に新たに創作した著作物。著作権法第2条第1項第11号) で、原著作物の著作者は、二次的著作物の利用に関し、その著作者が持つものと同じ種類の権利を専有します (第28条)。
翻訳書の出版は複製 (第21条) なので、Bの複製権とAの第28条の権利の両方が働きます。「翻訳の作成を許諾しているのでAの許諾は要らない」は誤りで、許諾は許諾した利用方法の範囲でしか効かず (第63条第2項)、翻訳する権利 (第27条) の許諾に出版は含まれません。
「Aは正当な理由がない限り拒めない」も誤りで、この定め (第65条第3項) は共有著作権の規定です。「翻訳の著作権をAとBが共有する」も誤りで、翻訳の著作者はBだけです。
原作者は翻訳書の利用について、共有者ではなく自分の第28条の権利で許諾するかを決めます。
根拠・参照資料: 著作権法第2条・第21条・第27条・第28条・第63条・第65条
関連キーワード: 二次的著作物・原著作者の権利・翻訳権・翻訳書の出版
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