登録販売者試験は受験資格がない一方で、全国平均合格率は約40〜44%にとどまり、第3章「主な医薬品とその作用」40問が合否を分ける構造になっています。この記事では、これから登録販売者を独学で目指す初心者向けに、5科目120問・午前60+午後60・全体7割と各章35〜40%の二重足切りという試験形式を踏まえた6か月学習計画を、テキスト選び・申込・直前模試の各段階に分けて整理します。
結論を先に:登録販売者 初心者の6か月ロードマップ
| 月 | 学習テーマ | 主な作業 |
|---|---|---|
| 1か月目 | 第1章 (医薬品の特性) + 第2章 (人体) | テキスト通読・用語と全体像把握 |
| 2か月目 | 第4章 (薬事関係法規) | 法規で制度の枠組みを掴む |
| 3〜4か月目 | 第3章 (主な医薬品とその作用) | 成分の表整理・反復演習 (時間配分の山場) |
| 5か月目 | 第5章 (適正使用・安全対策) + 全章の弱点補強 | 出願期間に願書提出 |
| 6か月目 | 直前期 (予想問題・時間配分) | 午前60+午後60の通し演習 |
学習時間の目安は250〜400時間 (公式数値ではなく独学者の傾向)。週10時間ペースで約6か月、週15時間で約4か月の計算です。第3章だけで全体の30〜40%の時間を割くのが定石です。
試験の全体像
学習計画を組む前に、登録販売者試験の形式を fact ベースで押さえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験方式 | マークシート式 (筆記試験) |
| 出題数 | 全120問 (午前60問 + 午後60問の2部構成) |
| 試験時間 | 各120分 (午前午後合わせて計240分) |
| 合格基準 | 全体7割以上 (84問) + 各章35〜40%以上の足切り(都道府県により異なる) |
| 受験資格 | なし (誰でも受験可能) |
| 実施頻度 | 年1回 (都道府県別、6ブロック単位) |
| 受験料 | 12,800〜15,000円 (地域差あり) |
| 合格率 | 全国平均 約40〜44% (ブロックにより30%台〜60%超) |
各章の問題数と特徴
| 章 | 範囲 | 問題数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 第1章 | 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20問 | 副作用・相互作用などの基礎 |
| 第2章 | 人体の働きと医薬品 | 20問 | 解剖学・生理学の基礎 |
| 第3章 | 主な医薬品とその作用 | 40問 | 成分名・効能・副作用の暗記量が最大 |
| 第4章 | 薬事関係法規・制度 | 20問 | 医薬品医療機器等法・販売制度 |
| 第5章 | 医薬品の適正使用・安全対策 | 20問 | 添付文書・副作用報告 |
第3章は1科目で他章の2倍の問題数があり、ここで35%の足切り(14問正答)を外すと他章で取り戻せません。学習計画でも第3章に重みを置くのが基本です。
合格基準の詳しい読み方は登録販売者 合格率の3つの読み方で整理しています。
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ステップ1: 第1〜2章で土台を作る (1か月目)
第1章「医薬品の特性」と第2章「人体の働き」は、第3章の医薬品成分を理解するための土台になります。順序を入れ替えると第3章で「なぜこの成分が効くのか」が掴めず暗記負担が増えるため、最初の1か月でこの2章を一周します。
- 第1章のポイント: 副作用、相互作用、医薬品の品質に関する基礎用語を覚える
- 第2章のポイント: 消化器・循環器・呼吸器など主要臓器の働きを図で把握する
- 演習: 章末問題と一問一答で用語を定着させる
この段階では完璧主義にならず、「用語が出てきたら何の話か分かる」レベルを目指します。詳細な記憶は第3章を学ぶ過程で再強化されるため、ここで止まると先に進めません。
テキスト選びは登録販売者 テキストおすすめで、独学の1冊目・第3章演習・直前模試の3段階に分けて整理しています。
ステップ2: 第4章で制度の枠組みを掴む (2か月目)
順序的に意外に思えるかもしれませんが、第4章 (薬事関係法規) を第3章より先に学ぶと、医薬品の分類・販売ルール・店舗管理者の役割が頭に入った状態で第3章に入れます。
- 第一類・第二類・第三類医薬品の区分
- 指定第二類と販売時の情報提供義務
- 要指導医薬品の特徴
- 医薬品医療機器等法の改正経緯
第4章は暗記中心ですが、第1〜2章の土台があれば「何のための制度か」が掴みやすく、第3章で成分を覚えるときの分類整理にも役立ちます。
ステップ3: 第3章を腰を据えて学ぶ (3〜4か月目)
ここが学習計画の山場です。第3章は40問あり、抗ヒスタミン薬・解熱鎮痛薬・胃腸薬・かぜ薬・漢方処方など成分が膨大です。1日1〜2分野を表で整理し、章末問題で確認、を毎日繰り返すのが基本パターンになります。
第3章を効率的に進めるための整理表の作り方や頻出パターンは、登録販売者 第3章マスターでまとめています。
編集部の見立て: 第3章は「完璧に覚えてから次に行く」を続けると4か月でも終わりません。むしろ「1周目で7割の理解→2周目で抜けを埋める→3周目で苦手成分だけ反復」という形で周回数を稼ぐほうが、本試験での得点率は安定します。1周目の段階で漢方や生薬で詰まった場合は、後回しにして先に進む判断も必要です。
ステップ4: 第5章と全章の弱点補強 + 出願 (5か月目)
第5章 (適正使用・安全対策) は20問で範囲も狭く、添付文書の見方と副作用報告制度が中心です。第1〜4章を学んだ後なら短期で仕上がります。
この時期に並行して出願期間 (2週間程度) が到来します。受験ブロックの試験日と出願期間は事前に確認しておき、ぎりぎりにならないよう願書を提出してください。詳しい日程と受験料は登録販売者 申込と試験日程 2026年度で6ブロック分を整理しています。
弱点補強の優先順位は次のとおりです。
- 第3章の苦手成分(漢方・生薬・点鼻薬など)
- 第4章の販売制度と店舗管理者要件
- 第2章の生理学(神経・ホルモン)
- 第1章の医薬品品質・規制
ステップ5: 直前期は予想問題と時間配分 (6か月目)
最後の1か月は午前60+午後60の120問形式に慣れるフェーズです。テキストを読み返すよりも、予想問題集や直前模試で「240分の試験を実際に通す」経験を積みます。
時間配分の基本方針:
- 午前 (120分・60問): 第1・2・4章中心。1問あたり2分が目安、迷う問題は飛ばして見直しの時間を残す
- 午後 (120分・60問): 第3章中心+第5章。第3章40問の失速を防ぐため、知っている成分から先に解く
試験当日の動き方と持ち物は登録販売者 試験当日の歩き方で詳しく整理しています。
つまずきやすい段階と対処
| 段階 | つまずき方 | 対処 |
|---|---|---|
| 第1章 | 用語が抽象的で頭に入らない | 第2章まで進めると意味が分かる場合が多い、戻れる |
| 第3章 | 成分が膨大で進まない | 分野ごとに表で整理し、1分野1日のペースを守る |
| 第4章 | 法規の条文が硬くて読みにくい | 一問一答+テキストの行き来で慣らす |
| 出願期間 | 学習に没頭していて出願を忘れる | 学習開始時点でカレンダーに出願期間を入れておく |
| 直前期 | テキストを読み返してばかりで演習量が足りない | 残り1か月は問題演習を学習時間の7割に振る |
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まとめ
登録販売者試験は受験資格がない反面、合格率約40〜44%・第3章40問の足切り・全体7割という二重条件があり、計画なしの独学では時間切れになりやすい試験です。5科目120問の構造を踏まえ、第1〜2章で土台→第4章で枠組み→第3章で山場を作る→第5章と弱点補強→直前期に時間配分、という順序で6か月を組むと、教材選び・出願・本試験までブレが少なくなります。学習時間は250〜400時間が目安、第3章で30〜40%を割くのが定石です。
出典
- 厚生労働省 登録販売者試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月)
- 厚生労働省 これまでの登録販売者試験実施状況等について
- 厚生労働省 登録販売者試験実施要領 (PDF)










