登録販売者試験の最難関・第3章「主な医薬品とその作用」は全120問中40問を占め、約100の有効成分を覚える必要があります。本記事では、丸暗記でなく語呂合わせ・語尾 (接尾辞) パターン・作用機序による束ね方を組み合わせ、成分名から副作用までを線でつなぐ学習用の整理法を、カテゴリ別の表でまとめます。成分名・分類は学習用の整理であり、効能や副作用の記述は一般的な解説の範囲にとどめます。実際の数値や範囲は年度で変わるため、最新の手引きで確認してください。
結論:成分は「語尾でグループ化→作用機序で束ねる」と覚えやすい
第3章の成分は、1つずつ孤立した点として丸暗記すると、似たカタカナ名が混ざって本番で取り違えます。語呂合わせは入口のフックとして役立ちますが、それ単体ではなく、語尾パターンで系統にまとめ、作用機序から副作用を導く整理と併用するのが現実的です。
| 覚え方 | 役割 | これに頼りすぎると |
|---|---|---|
| 語呂合わせ | 名前を思い出すフック | 名前は出ても作用・副作用とつながらない |
| 語尾 (接尾辞) パターン | 系統をざっくり仕分ける軸 | 例外成分を取りこぼす |
| 作用機序で束ねる | 副作用・使えない人を推測する軸 | (これ単体なら弱点は少ないが暗記の入口が重い) |
3つは競合せず、語呂で入口→語尾で仕分け→機序で束ねると役割が噛み合います。本記事では次の流れで、第3章が暗記量でなく覚え方で難しくなる理由、語尾パターンでのグループ化、アドレナリン作動・抗ヒスタミン・抗コリンの束ね方、カテゴリ別整理、生薬・漢方の割り切り方まで順に整理します。第3章全体の進め方は登録販売者 第3章の攻略法も参照してください。
前提:第3章は40問・約100成分の「セット問題」
まず戦う相手の規模を正確に押さえます。第3章は配点が突出しており、成分が単独でなくセットで問われるのが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 章名 | 主な医薬品とその作用 |
| 出題数 | 全120問中 40問 (最多) |
| 覚える対象 | 主な有効成分 約100+生薬・漢方 |
| 問われ方 | 作用・副作用・使えない人を セット で |
| 出典 | 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」 |
合格基準は総出題数のおおむね7割 (84問) 以上で、かつ各章でおおむね3.5〜4割以上の足切りがあります (足切りの割合は都道府県ブロックにより異なるため、公式で要確認)。第3章は40問あるため、ここで足切りを外すと他章で取り戻せません。試験の難易度は登録販売者 試験の難易度で整理しています。
第3章が重いのは、暗記量そのものより名前の干渉が起きやすいためです。成分名はカタカナで語尾が似たものが多く、一覧で頭から丸暗記すると似た名前どうしが混線します。そこで、名前を点で覚えるのをやめ、語尾で系統に仕分け、さらに作用機序で副作用まで束ねると、記憶が面と線になって崩れにくくなります。次の章から順に、その具体的なやり方を見ていきます。
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語尾 (接尾辞) パターンで系統をざっくり仕分ける
成分名の語尾には、系統を推測できる手がかりがあります。下表は学習用の整理として、よく見られる語尾と系統の傾向をまとめたものです。語尾はあくまで傾向で例外もあるため、最終確認は手引きで行ってください。
| 語尾の傾向 | 主な系統 | 代表的な成分の例 |
|---|---|---|
| ○○エフェドリン | アドレナリン作動成分 (気管支拡張・鼻づまり緩和) | メチルエフェドリン、プソイドエフェドリン |
| ○○ゾリン | アドレナリン作動成分 (点鼻・点眼の血管収縮) | ナファゾリン、テトラヒドロゾリン |
| ○○ミン・○○ジン | 抗ヒスタミン成分 | クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン |
| ○○メルファン・デキストロ○○ | 鎮咳成分 (非麻薬性) | デキストロメトルファン |
| ○○コデイン | 鎮咳成分 (麻薬性) | コデイン、ジヒドロコデイン |
| ○○ヘキシン・○○システイン | 去痰成分 | ブロムヘキシン、カルボシステイン |
語尾でアタリをつけてから個別の作用・注意点を確認すると、白紙から覚えるより負担が軽くなります。たとえば「○○ゾリンを見たら点鼻・点眼の血管収縮系」と反応できれば、長時間連用での影響など系統共通の注意点に意識が向きます。
アドレナリン作動・抗ヒスタミン・抗コリンを「機序」で束ねる
語尾で仕分けた後は、作用機序から副作用を導く段階に進みます。副作用を成分ごとにバラバラに覚えるより、系統でまとめるほうがはるかに抜けにくくなります。
| 系統 | 期待される働き (学習用の整理) | 共通して意識される副作用・注意 |
|---|---|---|
| アドレナリン作動成分 | 血管収縮・気管支拡張 | 心臓への影響など、体質・持病により注意 |
| 抗ヒスタミン成分 | ヒスタミンの働きを妨げる | 眠気 (中枢を抑えるため) |
| 抗コリン作用をもつ成分 | 副交感神経の働きを抑える | 口の渇き・排尿困難・便秘 |
ポイントは、抗ヒスタミン成分の多くが抗コリン作用も併せ持つことです。ここを1本の線でつなぐと、「抗ヒスタミン成分=眠気+口渇・排尿困難の両方に注意」とまとめて覚えられます。見覚えのない成分が出ても、系統さえ判別できれば「この系統ならこの副作用」と推測が利きます。
| つなぎ方 | 覚え方の例 (学習用) |
|---|---|
| 抗ヒスタミン → 中枢抑制 | 「ヒスタミンを止める=脳も少し休む=眠気」 |
| 抗コリン → 分泌抑制 | 「コリンを抑える=乾く=口が渇く・尿が出にくい」 |
| 抗ヒスタミン ⊃ 抗コリン | 「ヒスタミン薬はコリンの性質も同居」 |
かぜ薬は「役割の足し算」で分解する
かぜ薬は複数の成分を組み合わせた製品が多く、丸ごと覚えると混乱します。症状ごとの役割に分解し、どの成分がどの役割かで整理すると見通しが立ちます。
| 役割 | 担う成分の系統 | 代表的な成分の例 |
|---|---|---|
| 熱・痛みをやわらげる | 解熱鎮痛成分 | アセトアミノフェン、イブプロフェン |
| くしゃみ・鼻水を抑える | 抗ヒスタミン成分 | クロルフェニラミン |
| 鼻づまりをやわらげる | アドレナリン作動成分 | プソイドエフェドリン |
| せきを鎮める | 鎮咳成分 | デキストロメトルファン |
| たんを出しやすくする | 去痰成分 | グアイフェネシン |
「かぜ薬=熱痛み+鼻+せき+たんの役割の足し算」と捉えると、製品ごとの成分表が読みやすくなります。役割で分解する発想は、第3章のほかのカテゴリにも応用できます。
解熱鎮痛・鎮咳去痰は「強弱と使えない人」をセットにする
解熱鎮痛成分と鎮咳去痰成分は、成分名だけでなく使えない人・年齢の注意まで含めて出題されやすい領域です。語呂で名前を入口に置きつつ、注意点をセットで結びます。
| カテゴリ | 整理する軸 | 押さえどころ (学習用) |
|---|---|---|
| 解熱鎮痛成分 | 種類と特徴 | アセトアミノフェンは中枢で作用、ほかは抗炎症も期待 |
| 鎮咳成分 (麻薬性) | 連用・年齢の注意 | コデイン類は小児への使用に関する注意がある |
| 鎮咳成分 (非麻薬性) | 麻薬性との違い | デキストロメトルファンは非麻薬性に分類 |
| 去痰成分 | 働き方の違い | たんの粘りを変える・出しやすくするなど系統で差 |
なお、依存性などに関わる一部成分は乱用への注意がある区分として扱われる点も、関連づけて覚えると法規 (第4章) の理解にもつながります。詳細な区分や年齢の基準は手引き・公式情報で確認してください。
胃腸薬は「攻め・守り・整える」で棚分けする
胃腸薬は成分群が多く、語尾だけでは仕分けにくいカテゴリです。働きの方向性で棚を分けると、成分が収まる場所が決まります。
| 棚 | 働きの方向性 | 成分群の例 (学習用の整理) |
|---|---|---|
| 守り | 胃酸を中和する | 制酸成分 |
| 攻め | 消化を助ける・胃の働きを促す | 健胃成分・消化成分 |
| 整える | 腸内環境・便通を整える | 整腸成分・止瀉成分・瀉下成分 |
「胃腸薬=守り (制酸)・攻め (健胃消化)・整える (整腸)」の3棚に分けると、新しい成分が出てきても「これはどの棚か」で位置づけられます。棚に入れてから個別の成分名を語呂で補うと、量に圧倒されにくくなります。
生薬・漢方は「割り切って」語呂とメモで慣らす
生薬・漢方は名前が独特で量も多く、最も後回しにされがちな分野です。完璧を目指すと時間がいくらあっても足りません。出題されやすい代表的なものから押さえ、深追いしないのが現実的です。
| 進め方 | 具体策 |
|---|---|
| 代表のみ先に | よく問われる処方・生薬から着手し、周辺は後回し |
| 基原とセット | 「どの植物・部位か」と「期待される働き」を短く対にする |
| 語呂は最小限 | 混ざりやすいものにだけ語呂を当て、数を増やしすぎない |
| スキマで反復 | 別枠メモを繰り返し眺めて顔なじみにする |
ここに時間をかけすぎて主要成分が手薄になる時間配分のミスを避けるのが優先です。範囲や扱いは年度で変わるため、最新の手引きで確認してください。
やりがちな失敗と回避策
| 失敗 | なぜ抜けるか | 回避策 |
|---|---|---|
| 語呂だけで名前を量産する | 作用・副作用とつながらない | 語尾で系統化し、機序で副作用まで束ねる |
| 似た語尾の成分を一気に詰め込む | 名前が干渉して取り違える | 系統ごとに分け、代表→例外の順で確認 |
| 副作用を成分別に丸暗記する | 暗記量が倍になり抜ける | 抗ヒスタミン→眠気など機序で導く |
| 生薬・漢方を完璧にしようとする | 時間切れで主要成分が手薄に | 代表のみ押さえ繰り返し眺めて慣らす |
| 覚えて放置する | 数日で忘れ本番で出ない | 間隔をあけて反復し演習で回収する |
まとめ:成分暗記を得点につなげる5項目
第3章の成分は、覚え方を「丸暗記」から「語尾でグループ化→作用機序で束ねる」に変えるだけで、40問が得点源に近づきます。語呂合わせは名前を思い出すフックとして併用し、最終的には系統と副作用を線でつなぐのが現実的です。仕上げに、次の5項目を学習の指針にしてください。
- 約100成分を薬効分類の棚に配置し直す
- 語尾 (○○ゾリン・○○エフェドリン・○○ミン等) で系統に仕分ける
- 作用機序から副作用を導き、抗ヒスタミンと抗コリンを線でつなぐ
- 語呂は名前のフックとして混ざりやすい成分にだけ使う
- 間隔をあけて反復し、間違えた成分を演習で回収する
今日の一歩として、手元のテキストの目次を見て、成分を薬効分類ごとに区切った自分用の一覧を1枚作り、語尾で系統名を書き添えてみてください。棚と系統ができれば、あとはそこへ成分を入れて演習で確かめるだけです。学習順序の全体像は登録販売者 初心者ロードマップで整理しています。
数値や範囲・区分は年度や都道府県ブロックで変わるため、最新の厚生労働省の手引きで確認してください。教材選びは登録販売者 テキストおすすめに整理しています。
出典:
- 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」 — 第3章 主な医薬品とその作用 / 合格基準・章別出題数
- 医薬品医療機器等法 (薬機法) — 登録販売者制度・医薬品の区分

























