結論:第2章は「人体・薬の流れ・副作用」を土台化して第3章につなぐ20問
第2章「人体の働きと医薬品」は全120問中20問で、配点の数だけ見れば中規模の章です。ただし、ここで人体の仕組みと薬の流れを土台にしておくと、最難関の第3章40問で「なぜこの成分が効くのか・なぜこの副作用が出るのか」が暗記でなく理解で解けるようになります。下の4ブロックに分けて整理するのが攻略の起点です。
| 学習ブロック | 主な内容 | 第3章への効き方 |
|---|---|---|
| 人体の構造と働き | 消化器・呼吸器・循環器・泌尿器・感覚器・運動器・脳神経系 | 成分が「どこに作用するか」が分かる |
| 薬が働く仕組み | 吸収・代謝・排泄、全身作用と局所作用 | 効きめと副作用の出方を理解できる |
| 剤形ごとの特徴 | 錠剤・カプセル・散剤・外用薬・坐剤など | 使う場面と注意点が結びつく |
| 主な副作用 | ショック・皮膚粘膜眼症候群・肝機能障害ほか | 第5章の安全対策とも直結する |
数値や配分は年度・受験ブロックで変わります。本記事の問題数・足切りの目安は学習計画の参考とし、最終的な合格基準は厚生労働省の手引きと受験ブロックの公式案内で確認してください。
第2章を後回しにして第3章へ飛ぶと、成分ごとの作用と副作用をすべて丸暗記する羽目になり、負担が一気に増えます。先に人体側の土台を作る順序が、結果として近道になります。学習全体の組み立ては登録販売者 初心者ロードマップも参照してください。
この記事で分かること
- 第2章20問が何を問うのか(出題範囲の全体像)
- 人体の構造と働きを器官系ごとに整理する見取り図
- 薬の吸収・代謝・排泄を「流れ」で覚える方法
- 剤形ごとの特徴と使う場面の対応
- 第2章で出る重篤な副作用と初期症状の押さえ方
- つまずきやすい所と、第3章への橋渡し
試験の前提:第2章は20問・人体の構造が中心
まず戦う相手の規模を正確に押さえます。第2章は5章の中では第3章ほど配点が大きくない一方、内容が第3章の理解に直結するため「軽く流せない中規模章」という位置づけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 章名 | 人体の働きと医薬品 |
| 出題数 | 全120問中 20問 |
| 中心ブロック | 人体の構造と働き(問題数が最多) |
| 出題の狙い | 人体の仕組みと、薬が体内で働く流れの理解 |
| 関連が深い章 | 第3章(成分の作用)・第5章(副作用・安全対策) |
| 出典 | 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章 |
5章全体の配分と試験形式(全120問・午前午後 各120分など)は登録販売者とはで章別に整理しています。第2章の重みは「20問の得点源」というより「第3章40問を取りにいくための投資」と捉えると、学習のモチベーションが続きます。
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ブロック1:人体の構造と働きを器官系で整理する
第2章で最も問題数が多いのが、人体の構造と働きです。器官系ごとに「位置・主な働き・関連用語」を表でそろえ、名前の暗記ではなく流れで捉えます。
| 器官系 | 主な構成と働き | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 消化器系 | 口・食道・胃・小腸・大腸・肝臓・膵臓など。食物の消化と栄養の吸収 | 肝臓は代謝・解毒の要、小腸は吸収の中心 |
| 呼吸器系 | 鼻・咽頭・喉頭・気管・気管支・肺。ガス交換 | 肺胞でのガス交換、線毛運動による異物排除 |
| 循環器系 | 心臓・血管・血液・リンパ系。全身への運搬 | 心臓を起点とした血液の経路、出題されやすい |
| 泌尿器系 | 腎臓・尿管・膀胱・尿道。老廃物の排泄 | 腎臓はろ過と排泄、薬の排泄経路 |
| 感覚器官 | 目・鼻・耳。外界の情報を受け取る | 目の構造(角膜・水晶体など)、耳の平衡感覚 |
| 運動器官 | 骨・関節・筋肉。体を支え動かす | 骨の役割、骨格筋・平滑筋・心筋の違い |
| 脳・神経系 | 中枢神経と末梢神経、自律神経 | 交感神経と副交感神経の働きの対比 |
消化器系と循環器系は、1回の試験でそれぞれ複数問出ることもある重要ブロックです。消化なら「口から肛門までの一本道」、循環なら「心臓を起点に戻ってくる経路」というように、図で前後をつなぐと記憶が線になります。
自律神経は第3章の副作用に直結する
脳・神経系の中でも、交感神経と副交感神経の対比は第3章で繰り返し効いてきます。交感神経が優位だと体は活動モード、副交感神経が優位だと休息モード、という大枠を押さえると、抗コリン作用(副交感神経の働きを抑える)で口が渇く・排尿しにくくなる、といった副作用が筋道で理解できます。
| 自律神経 | 働く場面 | 体の反応の例 |
|---|---|---|
| 交感神経 | 緊張・活動時 | 心拍が上がる、瞳孔が広がる |
| 副交感神経 | 休息・消化時 | 心拍が落ち着く、消化が進む |
この対比を第2章で固めておくと、第3章の成分の副作用を一つずつ覚え直さずに済みます。第3章側の整理術は登録販売者 第3章マスターにまとめています。
ブロック2:薬の生体内運命(吸収・代謝・排泄)を流れで覚える
次の山が「薬が働く仕組み」です。飲んだ薬が体の中をどう巡るかを、ひとつのストーリーとして覚えます。バラバラの用語として暗記すると抜けやすいブロックです。
| 段階 | 何が起きるか | 主に関わる場所 |
|---|---|---|
| 吸収 | 薬の成分が体内に取り込まれる | 内服薬は主に小腸 |
| 分布 | 血液に乗って全身へ運ばれる | 血流の多い臓器へ優先的に |
| 代謝 | 化学的に変化し、作用を失う・現れる | 主に肝臓 |
| 排泄 | 体の外へ出される | 主に腎臓(尿) |
ポイントは「吸収→分布→代謝→排泄」の順序を、薬が体内を旅する物語として頭に入れることです。内服薬の多くは小腸で吸収され、肝臓で代謝され、腎臓から尿として排泄される、という基本の道筋をまず一本通します。
| 用語 | 内容 | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| 全身作用 | 吸収された成分が全身を巡って効く | 内服薬の多くがこれ |
| 局所作用 | 適用した部位で効く | 外用薬の多くがこれ |
| 肝臓での代謝 | 飲んだ薬が全身に回る前に肝臓を通る | 肝機能と効きめの関係につながる |
肝臓で薬が代謝されるという事実は、第3章で肝臓に負担をかけうる成分の注意点や、第2章の副作用「肝機能障害」とも一本でつながります。代謝・排泄を担う臓器を意識しておくと、後の学習で点と点が結びつきます。
ブロック3:剤形ごとの特徴を使う場面とセットで整理する
薬の形(剤形)ごとの特徴も第2章の頻出ポイントです。形を覚えるだけでなく「どこに・何の目的で使うか」をセットにすると問われ方に対応できます。
| 剤形 | 特徴 | 使う場面の例 |
|---|---|---|
| 錠剤(内服) | 持ち運びやすく服用しやすい | 一般的な内服 |
| カプセル剤 | 成分を包む。ゼラチン製が多い | 内服 |
| 散剤・顆粒剤 | 粉状・粒状。量の調整がしやすい | 内服 |
| 内用液剤 | 液状で吸収が比較的速い傾向 | 内服 |
| 軟膏・クリーム剤 | 皮膚に塗る。局所への作用 | 外用 |
| 貼付剤(テープ・パップ) | 貼る。湿布など | 外用 |
| 坐剤 | 直腸に挿入。粘膜から吸収 | 外用だが全身に回ることも |
剤形では、外用薬は基本的に適用部位での局所作用を目的とする一方、坐剤や経皮吸収を狙う製剤のように適用部位から吸収されて全身に作用するものもある、という例外の押さえ方が問われやすい部分です。「外用=必ず局所だけ」と決めつけないのがコツです。
ブロック4:第2章で出る重篤な副作用
第2章では、多くの医薬品に共通して起こりうる重篤な副作用が整理されています。発生はまれでも、いったん起きると命にかかわりうる点が共通テーマです。
| 副作用 | 別名・特徴 | 押さえどころ |
|---|---|---|
| ショック(アナフィラキシー) | 急激な全身反応 | 短時間で進行しうる |
| 皮膚粘膜眼症候群 | スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS) | 高熱・発疹・粘膜の異常 |
| 中毒性表皮壊死融解症 | ライエル症候群(TEN) | 広範囲の皮膚障害 |
| 肝機能障害 | 倦怠感・黄疸など | 自覚症状が出にくいことも |
| 偽アルドステロン症 | むくみ・血圧上昇など | 体内バランスの乱れ |
| 抵抗力の低下 | 感染しやすくなる | 全身状態の悪化に注意 |
これらは「初期症状」とセットで覚えるのが学習の中心です。発疹・発熱・倦怠感・むくみといった初期サインを押さえておくと、第5章「医薬品の適正使用・安全対策」で扱う添付文書の注意喚起や副作用報告とも一本でつながります。第2章と第5章を行き来すると、同じ副作用を二度学ぶ形になり定着が早まります。
副作用が膨大に感じる場合でも、第2章では「共通して起こりうる重い副作用の代表例」を押さえれば十分です。成分ごとの細かい副作用は第3章の範囲なので、ここで完璧を目指して止まらないのが時間配分のコツです。第3章での副作用の束ね方は登録販売者 第3章マスターを参照してください。
第2章の頻出ポイントまとめ
ここまでの内容を、得点につながりやすい順に再整理します。
| 優先度 | テーマ | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | 消化器系・循環器系の構造と働き | 問題数が多く出やすい |
| 高 | 薬の吸収・代謝・排泄の流れ | 第3章の理解に直結 |
| 中 | 自律神経(交感・副交感)の対比 | 第3章の副作用に効く |
| 中 | 重篤な副作用と初期症状 | 第5章とも重なる |
| 中 | 剤形ごとの特徴と例外 | 形と目的をセットで |
| 低 | 細かい解剖用語の網羅 | 深追いしすぎない |
第2章は「広く浅く土台を作り、第3章で深掘りする」のが効率的です。細かい解剖用語をすべて暗記しようとすると時間がいくらあっても足りないため、まずは全体像と流れを優先します。
つまずきやすい所と対処
第2章で手が止まりやすいポイントと、その抜け方を整理します。
| つまずき方 | なぜ詰まるか | 対処 |
|---|---|---|
| 臓器名を名前だけで暗記する | 前後関係が見えず混ざる | 位置・働き・流れを図でつなぐ |
| 吸収・代謝・排泄が混線する | 用語をバラバラに覚えている | 薬が体内を旅する物語にする |
| 副作用が多すぎて覚えきれない | 細部まで一度に詰め込む | 共通の重い副作用+初期症状に絞る |
| 剤形を形だけで覚える | 使う場面と結びつかない | 目的・適用部位とセットで表に |
| 第2章だけ深掘りして進めない | 完璧主義で先に行けない | 7割理解で第3章へ、後で戻る |
第2章は完璧主義になりやすい章です。図と表で全体像をつかんだら、いったん第3章に進み、分からなくなったら第2章に戻る往復学習のほうが、結果として両章とも定着します。学習時間の配分目安は登録販売者 勉強時間で整理しています。
チェックリスト:第2章を土台化する6項目
- 消化器・循環器を中心に器官系を図でつなぐ
- 薬の吸収→分布→代謝→排泄を一連の流れで覚える
- 肝臓(代謝)と腎臓(排泄)の役割を押さえる
- 交感神経・副交感神経の対比を固める
- 剤形を「目的・適用部位」とセットで整理する
- 重篤な副作用を初期症状とセットで押さえ第5章と往復する
まとめ
第2章「人体の働きと医薬品」20問は、それ自体の得点以上に、最難関の第3章40問を理解で解くための土台になる章です。人体の構造と働き・薬が働く仕組み・剤形・主な副作用の4ブロックに分け、名前の丸暗記ではなく「位置・働き・流れ」でつなぐと、用語が散らばらず記憶が線になります。今日の最初の一歩として、消化器系か循環器系のどちらかを選び、位置と働きを一枚の図に手描きしてみてください。土台ができれば、第3章の成分学習がぐっと軽くなります。
学習全体の進め方は登録販売者 初心者ロードマップ、合格基準と足切りの読み方は登録販売者 合格率も参考にしてください。
出典:
- 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」 — 第2章 人体の働きと医薬品(出題範囲・重篤な副作用の整理)
- 厚生労働省 第2章 問題作成のポイント (PDF) — 身体の構造・薬の生体内運命・剤形
- PMDA 重篤副作用疾患別対応マニュアル アナフィラキシー (PDF) — 重篤な副作用の初期症状
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