施設警備業務検定2級は、学科試験と実技試験の両方で90%以上を取ると合格です。 学科試験は5肢択一式20問・60分・100点満点なので、20問中18問以上の正解が要ります。実技試験は100点の持ち点から減点する方式で、90点以上が合格です。学科試験に合格しなかった人は実技試験を受けられません(警備員等の検定等に関する規則第6条)。
学科試験の問題例は公開されておらず、問題用紙も試験の後に回収されます(警察庁の通達「警備員等の検定の運用について」)。ぴよパスでは、法令と公的な資料をもとに作った施設警備業務検定2級の学科のオリジナル予想問題を、施設警備業務検定2級の練習ページで登録不要・無料で解けます。都道府県公安委員会・全国警備業協会・登録講習機関とは関係がなく、本試験の問題や講習の教材を載せたものではありません。
結論: 施設警備2級の合格ラインと試験の形
- 学科も実技も 90%以上 で合格。学科は 20問中18問以上。学科に落ちると実技は受けられない。
- 学科の出題数は、直接検定で 基本的な事項2・法令4・保安6・応急の措置8。
- 実技は 9項目・100点(出入管理20・巡回20・自動火災報知設備の操作15 など)。採点は減点式。
- 2級に 受検資格の定めは無い。警備員でない人も受けられる(警備業法第23条第1項は「警備員又は警備員になろうとする者」)。ただし18歳未満の人には合格証明書が交付されない。
- 合格の道は2つ。公安委員会の 直接検定 と、登録講習機関の 講習会(講習の後の学科・実技の試験に合格して修了すると、検定に合格したとみなされる)。
- 合格証明書の交付の申請は、成績証明書(講習会なら修了証明書)の交付から 1年以内。
学科試験 — 5肢択一20問・60分
| 項目 | 内容(警察庁の通達・規則) |
|---|---|
| 形式 | 5肢択一式。筆記か、電子計算機などの機器を使う試験(機器でも自宅からは受けられない) |
| 問題数・配点 | 20問・1問5点・100点満点 |
| 試験時間 | 60分(原則として途中退場は認めない) |
| 合格基準 | 90%以上(90点以上 = 18問以上) |
| 問題 | 問題例は非公開。配った問題用紙は試験の終了後に回収 |
科目ごとの出題数と範囲は次のとおりです(通達の別紙。直接検定の2級)。
| 科目 | 出題数 | 2級の範囲(要点) |
|---|---|---|
| 警備業務に関する基本的な事項 | 2問 | 警備業務の意義、警備業法第15条、警備員の使命と心構え、指導教育の制度、礼式と基本動作 |
| 法令に関すること | 4問 | 警備業法、憲法(人権)、刑法(正当防衛・緊急避難・窃盗・住居侵入)、刑事訴訟法(現行犯逮捕)、警察官職務執行法、遺失物法、消防法、銃砲刀剣類所持等取締法、軽犯罪法 |
| 警備業務対象施設における保安に関すること | 6問 | 報告・出入管理(人・物・車両・鍵と錠)、巡回、無線機・施設警備業務用機器、消火器・屋内消火栓・非常放送設備・自動火災報知設備、機器の故障や不調の措置 |
| 応急の措置に関すること | 8問 | 不審者・不審物・脅迫電話、警察などへの連絡、救急法・応急手当・避難誘導、警戒棒・警戒杖・非金属製の楯・徒手の護身術、火災のときの対処・現場保存 |
応急の措置が8問と最も多い ので、ここを落とすと18問に届きにくくなります。2問まで間違えられる計算なので、苦手な科目を作らないことが大切です。
実技試験 — 9項目・減点式
| 実技の項目(2級) | 配点 |
|---|---|
| 出入管理(手荷物の開披検査と携帯用金属探知機を使った出入管理) | 20 |
| 巡回(ビデオ映像などによる巡回の着眼点と留意事項) | 20 |
| 施設警備業務用機器の操作(自動火災報知機の操作) | 15 |
| 機器の故障又は不調の措置(自動火災報知設備の故障・不調の原因の解明) | 5 |
| 不審者・不審物を発見した場合の措置 | 10 |
| 警察機関等への連絡 | 10 |
| 負傷者の救護(三角巾を使った止血・負傷者の搬送) | 5 |
| 護身用具(警戒棒・警戒杖・非金属製の楯の基本操作、徒手の護身術) | 10 |
| その他の応急の措置(火災のときの自動火災報知設備による館内放送) | 5 |
| 計 | 100 |
採点は、受検者1人に検定試験員1人が付き、項目ごとの配点を上限に減点します。合格の基準に届かないことが明らかになったときは、途中で中止できます(通達)。採点した点数は公表されません。本人が申し出たときに本人の点数だけを教えることは差し支えない、と通達にあります(教えるかどうかは実施する警察の対応によります)。東京都公安委員会の直接検定(警視庁)では、各実技の前に「状況想定文」を読んでから受け、実技を1つ終えるごとに90点以上ある人だけが次の実技に進めます。各種目には制限時間があります(通達)が、何分かは通達にも警視庁の案内にも書かれていません。
直接検定と講習会の違い
| 公安委員会の直接検定 | 登録講習機関の講習会(いわゆる特別講習) | |
|---|---|---|
| 受け方 | 住所地か所属営業所の所在地の公安委員会に申請 | 登録講習機関の講習(2級は学科7時限・実技5時限以上。1時限50分)を受けて、学科試験と実技試験に合格する |
| 学科の出題数 | 基本2・法令4・保安6・応急8 | 基本2・法令4・保安7・応急7 |
| 合格の基準 | 学科・実技とも90%以上 | 学科・実技とも90%以上 |
| 合格すると | 成績証明書(実技の合否発表の後にその場で交付) | 講習会修了証明書。検定の学科と実技の全部が免除され、検定に合格したとみなされる |
| 費用 | 検定手数料(警備業法施行令第3条の標準の額は16,000円。各都道府県が条例で決める) | 登録講習機関の受講料(機関とコースで違う) |
| 日程 | 公安委員会が公示する(東京は令和8年度に2回の予定) | 登録講習機関が公示する(規則第17条第14号) |
| 落ちたとき | 次の回の検定にあらためて申請する(学科を免除する定めは見当たらない) | 1時限以上の講習を追加で受けてから、次の試験を受ける(規則第17条第12号) |
直接検定は講習を受けずに学科試験と実技試験を受け、講習会は講習を受けてから同じ90%の基準の試験を受けます。講習会の学科試験も5肢択一式20問・60分・100点満点です。直接検定で学科に合格して実技に落ちた場合に、次の回で学科を免除する定めは、規則と通達には見当たりません。受け直しの扱いは、申請する公安委員会(警察署)で確かめます。
東京都公安委員会の直接検定(令和8年度)
警視庁の実施予定表(2026年8月21日更新。「あくまでも予定」と断っています)では、令和8年度の施設警備業務2級の直接検定は2回(学科 令和8年7月11日・11月28日)で、会場は鮫洲運転免許試験場、検定手数料は16,000円です。合格証明書の交付の手数料は10,000円です。予定表の回は、どれも申込みの受付が終わっています(最後の回は10月9日まで)。検定の手数料は、警備業法第52条と警備業法施行令第3条が標準の額(施設警備業務の検定16,000円・合格証明書の交付10,000円)を定め、それを標準に各都道府県が条例で決めます。ほかの道府県の額と日程は、それぞれの警察で確かめます。
合格した後 — 合格証明書と、2級でできること
- 合格証明書の申請: 成績証明書(講習会なら講習会修了証明書)の交付の日から1年を経過していないものを添えて、住所地か所属営業所の所在地の公安委員会に、警察署長を経由して申請します(規則第14条)。1年を過ぎると、その証明書は使えません。
- 年齢: 18歳未満の人は警備員になれず(警備業法第14条)、合格証明書も交付されません(同法第23条第5項)。
- 配置の義務: 規則第2条は、施設警備業務では防護対象特定核燃料物質取扱施設(防護対象の核燃料物質を取り扱う原子力施設)と空港について、検定に合格した警備員を置くよう定めています。敷地ごと・空港ごとの1人は1級で、2級でもよいのは、施設ごと・旅客ターミナル施設などの空港の部分ごとに置く人です。一般のビルや商業施設の施設警備は対象外です。
- 標章: 合格した警備員は、従事中に規則の様式の標章を使えます(規則第16条)。
- 1級: 2級の合格証明書の交付を受けて、その種別の業務に1年以上従事すると、1級を受けられます(規則第8条第1号。公安委員会が同等以上と認めた人も受けられます)。
令和7年中に交付された施設警備業務2級の合格証明書は3,539件です(警察庁「令和7年における警備業の概況」。検定合格者審査を含む)。受検者数や合格率は、警察庁の資料にも警視庁の案内にも載っていません。
例題: ぴよパスの施設警備2級の問題から
ぴよパスのオリジナル予想問題から2問です(本試験の問題ではありません)。
例題1 商業施設の夜間の施設警備のアルバイトに、17歳の高校生が応募してきた。警備業法第14条に照らした扱いとして、最も適切なものはどれか。
- 第14条が禁じているのは本人が警備員となることで、この者を従事させた警備業者についての定めは置かれていない。
- 警備業者は、第14条第1項に規定する者に当たるこの17歳の者を、同条第2項により警備業務に従事させてはならないとされる。
- この者を警備業務に従事させてはならない義務を負うのは、警備を依頼した商業施設の所有者や管理者である。
- 第14条の禁止は夜間の警備業務を対象としており、昼間の施設警備であれば、この者を従事させることができる。
- この者が警備員となれないのは、第14条が第3条第8号の「営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者」を引いているからである。
答え: 2。18歳未満は警備員になれず、警備業者はその人を警備業務に従事させてはいけません。 この問題を解く →
例題2 施設警備業務2級の検定を受けようとしている人が、警備業法第23条が定める検定の仕組みを確かめている。同条の定めとして、最も適切なものはどれか。
- 検定は国家公安委員会が行い、合格証明書も国家公安委員会が交付する。
- 検定を受けられるのは、警備業者に雇われてすでに警備業務に従事している警備員に限られる。
- 登録講習機関の講習会の課程を修了した者は、学科試験や実技試験を免除される。
- 検定は学科試験だけで行い、実技の能力は合格した後に警備業者が行う教育で確かめる。
- 合格証明書は、合格した種別がいくつあっても、1通にまとめて交付される。
答え: 3。登録講習機関の講習会の課程を修了した人は、検定の学科試験と実技試験の全部が免除されます(規則第5条)。検定と合格証明書の交付は都道府県公安委員会が行い、合格証明書は警備業務の種別ごとに交付されます(警備業法第23条第4項)。 この問題を解く →
練習問題の使い方
ぴよパスの施設警備業務検定2級の練習問題は、学科の4科目(基本的な事項・法令・保安・応急の措置)に分かれています。実技試験と、心肺蘇生の手順や数値・徒手の護身術・脅迫電話の対応は扱っていません。分野ごとの練習問題と解説は無料です。直接検定と同じ科目ごとの問題数(2・4・6・8問)・60分で解く模擬試験は Premium の機能です。
まとめ
- 学科も実技も90%以上で合格。学科は20問中18問以上、学科に落ちると実技は受けられない。
- 学科の出題数は基本2・法令4・保安6・応急の措置8(講習会は保安7・応急7)。
- 実技は9項目・100点の減点式。出入管理と巡回が20点ずつ。
- 講習会の試験に合格して修了すると、検定に合格したとみなされる。合格証明書の申請は1年以内。
- 18歳未満は警備員になれない。配置の義務がある施設警備は、防護対象特定核燃料物質取扱施設と空港。
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出典
- 警備業法 第14条・第23条・第52条(e-Gov法令検索・2025年6月1日施行の版): https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000117
- 警備業法施行令 第3条(e-Gov法令検索・2005年11月21日施行の版): https://laws.e-gov.go.jp/law/357CO0000000308
- 警備員等の検定等に関する規則 第1条・第2条・第4条〜第6条・第8条・第9条・第11条・第14条・第16条・第17条・別表第二・別表第四(e-Gov法令検索・2026年10月1日施行の版): https://laws.e-gov.go.jp/law/417M60400000020
- 警察庁「警備員等の検定の運用について(通達)」丁生企発第753号(令和7年12月9日。学科試験と実技試験の実施要領・別紙の出題範囲と配点): https://www.npa.go.jp/laws/notification/seian/seiki/20251209tei753.pdf
- 警察庁「登録講習機関の登録要件及び講習会の実施基準に関する細目的な解釈運用基準について(通達)」丁生企発第367号(令和6年6月27日。講習会の試験と出題数): https://www.npa.go.jp/laws/notification/seian/seiki/20240627tei367.pdf
- 警察庁「令和7年における警備業の概況」(合格証明書の交付件数): https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/reiwa7keibigaikyo.pdf
- 警視庁「公安委員会が実施する直接検定の学科試験及び実技試験」: https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/keibi/k_keibi/gokaku/kentei/kentei_shiken.html
- 警視庁「公安委員会が実施する直接検定の実施予定表」(令和8年度): https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/keibi/k_keibi/gokaku/kentei/skd_kentei.html
- 東京都公安委員会告示第250号(令和8年度の施設警備業務2級の直接検定。実施場所): https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/keibi/k_keibi/gokaku/kentei/skd_kentei.files/250.pdf
- 警視庁「公安委員会が実施する直接検定の受検」: https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/keibi/k_keibi/gokaku/kentei/juken.html
- 警視庁「警備業に係る手数料」: https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/keibi/k_keibi/tesuryo.html
