会員内部管理責任者資格試験(内管)の勉強時間について、日本証券業協会の公開ページ・規則・用語集に目安は見当たりません(2026年10月に確認)。試験の科目・問題の形式と数・時間・合格判定基準も、一般には公表されていません(外務員等資格試験に関する規則 第5条第2項で、試験の種類ごとに委員会が定めるとしています)。
そこでこの記事では、ぴよパスの練習問題240問と模試の量から時間を数えます。1周と間違えた問題の解き直し、模試2回で約20時間 で、これに必携や市販のテキストを読む時間が加わります。数字は公表データではなく、下の表の仮定から計算したぴよパスの見立てです。
約20時間の内訳 — 240問と模試2回で数える
ぴよパスの内管の練習問題は4分野240問で、各分野が○×方式40問と五肢選択方式20問です。模擬試験は○×35問・五肢選択15問の50問・90分(ぴよパス独自の構成)です。
| やること | 量 | 1問・1回あたり | 時間の見立て |
|---|---|---|---|
| 練習問題の1周目 | 4分野240問 | 3分(解く+解説で条文を確かめる) | 約12時間 |
| 間違えた問題の解き直し | 80問ほど | 2分 | 約3時間 |
| 模擬試験 | 50問・90分 × 2回 | 90分+見直し60分 | 約5時間 |
| 合計 | 約20時間 |
○×の問題は1問あたりの時間が短く、五肢選択は長くかかります。上の3分は、両方をならした仮定です。協会の必携や市販の学習テキストを最初に通して読むなら、その時間を足します。
時間が増えやすいのは、次のような人です。
- 一種外務員の試験から時間がたっている人(金融商品取引法の禁止行為や協会規則の言葉を思い出すところから始まる)
- 売買審査や考査に触れたことがない人(取引所の規則と売買管理の分野で手が止まりやすい)
一種の知識は下地。ただし「主語」が変わる
内管を受けられるのは、協会員の役員、または協会もしくは協会員が受験の必要を認めた人のうち、一種外務員の資格を持つ人 です(外務員等資格試験に関する規則 第4条第2号)。受験資格に一種外務員の資格があるので、一種で学んだ金融商品取引法と協会の規則の知識が下地になります。
それでも時間がかかるのは、同じ条文でも立場が変わるからです。一種の範囲は「外務員として何をしてはいけないか」が中心ですが、内管の規則は「管理者として何を確かめ、誰に報告し、どこへ届け出るか」を定めていて、義務を負う主語が協会員・内部管理責任者・営業責任者になります。条文の中身を覚えていても、主語を取り違えると選択肢を選び違えます(ぴよパスの問題も、この主語の区別で作っています)。
この主語の切り分けは、内部管理・営業責任者の実務の分野で4つの役職を書き分けると、ほかの3分野でも読めるようになります。
一夜漬けで足りるか — 落ちたときの30日が重い
令和7年度(2025年4月〜2026年3月)の会員内部管理責任者資格試験は、受験16,012名・合格13,367名で、計算すると合格率は約83.5%です(協会の事業報告書)。8割を超えるので、一夜漬けでも受かると考える人もいるでしょう。
ただし、落ちたときの重さを見ておく必要があります。外務員等資格試験に関する規則 第9条は、不合格となった人は受験日から30日を経過する日まで、第3条の すべての試験(一種・二種の外務員資格試験を含む協会の資格試験6種類)を受けられないとしています。内管に落ちた30日のあいだは、ほかの資格試験も受けられません。
| 残りの時間 | できること | 削るもの |
|---|---|---|
| 前の日の夜だけ(3〜4時間) | 実務の分野60問のうち、4つの役職と報告・届出の問題を中心に解く | ほかの3分野の1周 |
| 3日(1日3時間で約9時間) | 実務の分野と協会規則の分野を1周(120問・約6時間)+模試1回 | 金融商品取引法と取引所の分野の1周 |
| 1週間(1日3時間で約21時間) | 4分野を1周+間違えた問題の解き直し+模試2回 | ほぼ削らずにすむ |
| 10日以上 | 4分野を1周し、模試のあと誤答だけ2周目 | — |
前の日だけで受けるなら、上の表のとおり実務の分野から入るのが、ぴよパスとしての提案です。役職の区別がつかないと、ほかの分野の「誰が」が読めないからです。10日の配り方(4分野を1周してから、模試と誤答の2周目)は内部管理責任者の練習問題240問の使い方にまとめています。
会社の指示で受ける人は、受験日の決め方を所属先に確かめてください。日程に幅があるなら、残りの時間が1週間以上ある日を選ぶほうが安全です。
4分野の時間の配り方
| 分野 | 問題数 | 1周の見立て | 時間を厚くしたい人 |
|---|---|---|---|
| 金融商品取引法と関係法令 | 60問 | 約3時間 | 一種から時間がたっている人 |
| 協会定款・諸規則 | 60問 | 約3時間 | 顧客カードや内部者登録カードの扱いがあいまいな人 |
| 取引所定款・諸規則と売買管理 | 60問 | 約3時間 | 売買審査や考査に触れたことがない人 |
| 内部管理・営業責任者の実務 | 60問 | 約3時間 | 全員(ほかの分野の「誰が」の土台) |
ぴよパスの分野は公式の科目ではありません(科目が公開されていないため)。管理者として動く場面から組んだ、独自の区分です。
模試で仕上がりを確かめる
ぴよパスの模擬試験は、○×35問・五肢選択15問の50問を90分で解き、全体の70%を目安に判定します(Premium・月980円)。協会は試験の形を公表していないので、本試験の問題数・時間・合格基準を再現したものではありません。分野ごとの正答率を見て、解き直す分野を決めるための練習です。
分野ごとの練習問題240問は無料で解けます。
まとめ
- 内管の勉強時間に公式の目安は無い。協会は試験の形そのものを一般に公表していない。
- ぴよパスの見立ては約20時間(240問の1周+解き直し80問+模試2回)。テキストや必携を読む時間は別。
- 受験資格に一種外務員の資格がある。一種の知識は下地になるが、義務を負う主語の切り分けで時間がかかる。
- 合格率は約83.5%(令和7年度)。ただし落ちると受験日から30日、協会のすべての資格試験を受けられない。
- 一夜漬けなら実務の分野から。残りが1週間あれば、4分野を1周して模試を2回通せる。
関連記事
出典
- 日本証券業協会「外務員等資格試験に関する規則」第3条・第4条第2号・第5条第2項・第9条: https://www.jsda.or.jp/about/kisoku/files/201020_shikakushiken.pdf
- 日本証券業協会「令和7年度 事業報告書」第3編 資料(資格試験の実施状況): https://www.jsda.or.jp/about/gaiyou/files/20260615_jigyouhoukoku03.pdf
勉強時間の数字は、公表データではなく、この記事の表に書いた仮定から計算したぴよパスの見立てです。2026年10月20日に協会の規則と事業報告書を確かめて書きました。
※ ぴよパスは日本証券業協会とは関係のない学習サイトです。試験名は試験を特定するために使っています。正確な出題範囲と受験の手続は、所属先または日本証券業協会の案内で確かめてください。










