行政書士の一問一答は、5肢択一の選択肢を1つずつ「正しいか・誤りか」で判定する練習です。この記事では、行政法(行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法・地方自治法)・憲法・民法・行政書士法から、ぴよパスが条文をもとに作ったオリジナルの○×26問を出します。答えには根拠の条文番号を付けました。
解き方: 表の「問題」だけを見て○か×かを決め、答えと根拠で答え合わせをしてください。×の問題は、どこを直せば○になるかまで言えれば合格です。条文は令和8年4月1日の時点で施行されているものです(令和8年度の試験の基準日)。令和8年度の試験は2026年11月8日(日)です。
行政手続法の○×7問
| No. | 問題 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 1 | 行政庁は審査基準を定めるものとされ、行政上特別の支障があるときを除き、審査基準を公にしておかなければならない。 | ○ | 行政手続法 第5条第1項・第3項 |
| 2 | 行政庁は、申請の処理に通常要すべき標準的な期間(標準処理期間)を必ず定めなければならない。 | × | 定めるよう努める(努力義務)。定めたときは公にしておかなければならない(行政手続法 第6条) |
| 3 | 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をするときは、原則として、申請者に対し同時にその理由を示さなければならない。 | ○ | 行政手続法 第8条第1項 |
| 4 | 行政庁は、処分基準を定め、かつ公にしておかなければならない(法的義務である)。 | × | 定め、かつ公にしておくよう努めなければならない(行政手続法 第12条第1項) |
| 5 | 許認可等を取り消す不利益処分をしようとするときは、原則として聴聞の手続を執らなければならない。 | ○ | 行政手続法 第13条第1項第1号イ |
| 6 | 行政指導に携わる者は、相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。 | ○ | 行政手続法 第32条第2項 |
| 7 | 意見公募手続の意見提出期間は、原則として、公示の日から起算して14日以上でなければならない。 | × | 30日以上(行政手続法 第39条第3項) |
進む 行政手続法は「義務か、努力義務か」が問われます。審査基準は「定めるものとする」、標準処理期間と処分基準は「努める」。この違いが×の作り方の定番です。
行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法の○×9問
| No. | 問題 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 8 | 処分についての審査請求は、原則として、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過したときは、することができない。 | ○ | 行政不服審査法 第18条第1項(正当な理由があるときを除く) |
| 9 | 処分についての審査請求は、処分があった日の翌日から起算して1年を経過したときは、正当な理由があってもすることができない。 | × | 正当な理由があるときは、この限りでない(行政不服審査法 第18条第2項ただし書) |
| 10 | 審査請求がされると、処分の効力・処分の執行・手続の続行は、原則として停止される。 | × | 審査請求は処分の効力・執行・手続の続行を妨げない(行政不服審査法 第25条第1項) |
| 11 | 行政庁は、審査請求などの不服申立てができる処分を書面でするときは、相手方に、不服申立てができる旨・不服申立てをすべき行政庁・期間を書面で教示しなければならない。 | ○ | 行政不服審査法 第82条第1項(処分を口頭でする場合は除く) |
| 12 | 取消訴訟は、処分があったことを知った日から3か月を経過したときは、正当な理由があるときを除き、提起することができない。 | × | 6か月(行政事件訴訟法 第14条第1項)。3か月は審査請求の期間 |
| 13 | 処分の取消しの訴えの提起は、処分の効力・処分の執行・手続の続行を妨げない。 | ○ | 行政事件訴訟法 第25条第1項 |
| 14 | 取消訴訟は、処分の相手方でなければ提起することができない。 | × | 取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者が提起できる(行政事件訴訟法 第9条第1項) |
| 15 | 公権力の行使に当たる公務員が、職務を行うについて故意又は過失によって違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が賠償する責任を負う。 | ○ | 国家賠償法 第1条第1項 |
| 16 | 道路・河川などの公の営造物の設置又は管理の瑕疵による損害について国又は公共団体が賠償責任を負うには、管理に当たる者の故意又は過失が必要である。 | × | 条文は故意・過失を要件にしていない(国家賠償法 第2条第1項) |
進む 期間は「審査請求は知った日の翌日から3か月・処分の日の翌日から1年」「取消訴訟は知った日から6か月・処分の日から1年」。どちらも正当な理由があれば例外があり、どちらも執行は止まらない(執行不停止)のが原則です。
地方自治法・憲法の○×6問
| No. | 問題 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 17 | 条例の制定・改廃の請求は、選挙権を有する者の総数の50分の1以上の連署をもって、普通地方公共団体の長に対してする(地方税・分担金・使用料・手数料の徴収に関する条例を除く)。 | ○ | 地方自治法 第74条第1項 |
| 18 | 事務の監査の請求は、選挙権を有する者の総数の3分の1以上の連署をもって、監査委員に対してする。 | × | 50分の1以上(地方自治法 第75条第1項) |
| 19 | 住民監査請求は、当該行為のあった日又は終わった日から3年を経過したときは、正当な理由がない限りすることができない。 | × | 1年(地方自治法 第242条第2項) |
| 20 | 衆議院が解散されたときは、解散の日から30日以内に総選挙を行わなければならない。 | × | 40日以内に総選挙、その選挙の日から30日以内に国会を召集(日本国憲法 第54条第1項) |
| 21 | 内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、10日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。 | ○ | 日本国憲法 第69条 |
| 22 | 最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。 | ○ | 日本国憲法 第81条 |
民法・行政書士法の○×4問
| No. | 問題 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 23 | 不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する(人の生命又は身体を害する不法行為の場合を除く)。 | ○ | 民法 第724条第1号(人の生命・身体の場合は5年。第724条の2) |
| 24 | 兄弟姉妹以外の相続人の遺留分は、直系尊属のみが相続人である場合を除き、遺留分を算定するための財産の価額の3分の1である。 | × | 2分の1(民法 第1042条第1項第2号)。3分の1は直系尊属のみが相続人の場合 |
| 25 | 行政書士は、正当な理由がなく、業務上取り扱った事項について知り得た秘密を漏らしてはならず、行政書士でなくなった後も同様である。 | ○ | 行政書士法 第12条 |
| 26 | 行政書士となる資格を有する者は、都道府県知事に申請し、都道府県知事が備える行政書士名簿に登録を受けることで行政書士となる。 | × | 行政書士名簿は日本行政書士会連合会に備え、登録は同連合会が行う。申請は事務所の所在地の行政書士会を経由する(行政書士法 第6条・第6条の2第1項) |
答え合わせの後にすること
- ×の問題を○に書き直す — 「14日」を「30日」に、「3か月」を「6か月」に、「都道府県知事」を「日本行政書士会連合会」に、のように、×の理由を自分の言葉で言えるまで直します。この記事の×の問題も、正しい文の一部(数字・義務の強さ・主体)を入れ替えて作っています。
- 公開されている過去問で5肢択一を解く — 行政書士試験研究センターは、令和2年度から令和7年度の6年度分の試験問題と正解を公開しています。年度ごとの使い方と、載っていない問題の補い方は「行政書士の過去問」にまとめています。
- 改正のあった条文は、教材の版を確かめる — 行政書士法は2026年1月1日の改正で、業務の条文が第1条の2から第1条の3に移りました。民法の親権の規定は2026年4月1日に変わりました。古い問題集の条番号や答えは、今の条文で確かめ直してください。
科目ごとの配点と優先順位は行政書士の科目別の勉強法、記述式の書き方は行政書士の記述式対策を見てください。
一問一答と本試験の形
令和8年度の試験は2026年11月8日(日)13:00〜16:00の3時間です。配点は事前には公表されず、合否発表のときに公表されます。下の表は令和7年度の合否判定基準の配点です。
| 科目 | 出題形式 | 問題数 | 満点 |
|---|---|---|---|
| 法令等 | 5肢択一式 | 40問 | 160点 |
| 法令等 | 多肢選択式 | 3問 | 24点 |
| 法令等 | 記述式 | 3問 | 60点 |
| 基礎知識 | 5肢択一式 | 14問 | 56点 |
| 合計 | 60問 | 300点 |
合格には、法令等が満点の50%以上、基礎知識が満点の40%以上、試験全体が満点の60%以上の3つを すべて 満たす必要があります(試験問題の難易度を評価して、補正的措置が加えられることがあります)。令和7年度は、法令等122点以上・基礎知識24点以上・全体180点以上が合格基準点でした。令和8年度の合格発表は2027年1月27日(水)です。
| 練習 | 向いていること | 足りないこと |
|---|---|---|
| 一問一答(○×) | 条文の数字・義務の強さを1つずつ確かめる・すき間時間に回す | 5つの肢を比べて選ぶ練習・記述式・時間配分 |
| 5肢択一・多肢選択の過去問 | 本番の問い方に慣れる・判例の問題に触れる | 解説が無い(公開版は問題と正解だけ) |
| 3時間の通し演習 | 記述式に残す時間・基礎知識の足切りの見通し | まとまった時間が要る |
試験までの残りが少ないときは、一問一答で数字と義務の強さを固め、公開されている令和7年度・令和6年度の問題を、本番と同じ13時から16時の枠で解いてください。公開版は著作権の関係で載っていない問題があるので、その分は行政書士の過去問の補い方を見てください。
ぴよパスで民法の四肢択一を解く
ぴよパスには行政書士試験そのものの問題ページはありませんが、民法の論点が重なる宅建士の権利関係のオリジナル予想問題を、登録不要・無料で解けます。全問に解説が付いています。民法の総則・物権・債権・相続の論点を、四肢択一で確かめる練習に使えます。宅建士の試験との違いは行政書士と宅建の違いにまとめています。
まとめ
- 行政書士の一問一答は、5肢択一の肢を1つずつ判定する練習。この記事の26問は令和8年4月1日施行の条文で答え合わせできます。
- 行政手続法は「定めるものとする」(審査基準)と「努める」(標準処理期間・処分基準)の違い、意見公募は30日以上。
- 期間は、審査請求が3か月と1年、取消訴訟が6か月と1年、住民監査請求が1年。直接請求の署名は条例と監査が50分の1。
- 行政書士法の業務の条文は2026年1月1日から第1条の3。古い教材の条番号に注意してください。
関連記事
- 行政書士の過去問 — センターが公開する6年度分の問題と正解
- 行政書士の科目別の勉強法
- 行政書士の記述式対策
- 行政書士の試験日と申込み
- 行政書士のおすすめテキスト
- 行政書士と宅建の違い
- 宅建の一問一答 — 民法の○×も
出典
- e-Gov法令検索(令和8年4月1日の時点で施行されている版): 行政手続法 第5条・第6条・第8条・第12条・第13条・第32条・第39条、行政不服審査法 第18条・第25条・第82条、行政事件訴訟法 第9条・第14条・第25条、国家賠償法 第1条・第2条、地方自治法 第74条・第75条・第242条、日本国憲法 第54条・第69条・第81条、民法 第724条・第724条の2・第1042条、行政書士法 第6条・第6条の2・第12条
- 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和8年度 行政書士試験案内」(試験日時・試験科目・出題の基準となる法令・合格基準・合格発表): https://gyosei-shiken.or.jp/doc/guide/guide.html
- 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和7年度行政書士試験合否判定基準」(配点・合格基準点): https://gyosei-shiken.or.jp/pdf/basis.pdf
- 一般財団法人 行政書士試験研究センター「よくある質問(試験について)」(配点の公表): https://gyosei-shiken.or.jp/doc/faq/exam.html
- 一般財団法人 行政書士試験研究センター「過去の試験問題と正解」: https://gyosei-shiken.or.jp/doc/exam/index.html
2026年10月21日にe-Gov法令検索と行政書士試験研究センターのページで確かめました。
※ ぴよパスは行政書士試験研究センターとは関係のない学習サイトです。試験名は試験を特定するために使っています。問題はすべてぴよパスのオリジナルで、本試験の問題ではありません。


![2026年度版 みんなが欲しかった! 行政書士の教科書 [別冊試験六法つき]](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/P/4300119821.09.LZZZZZZZ.jpg)
![2026年度版 みんなが欲しかった! 行政書士の5年過去問題集 [赤シートつき]](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/P/4300119880.09.LZZZZZZZ.jpg)






