通関士試験 課税価格・関税額・加算税の計算 練習問題 第1問: 通関業者A社は、輸入者B社から、次の条件で輸入する鉄鉱石の課税価格の計算を依頼された。関税定率法第4条第1項の規定により計算した課税価格はいくらか。 ・売手との
通関業者A社は、輸入者B社から、次の条件で輸入する鉄鉱石の課税価格の計算を依頼された。関税定率法第4条第1項の規定により計算した課税価格はいくらか。 ・売手との契約はFOB条件で、仕入書価格はUS$20,000(B社が売手に支払う) ・B社は船主と航海用船契約を結び、輸出港から輸入港(横浜港)までの運賃US$1,200を船主に支払う ・輸出港での積込みの際、用船契約で約定した許容停泊期間を超えて停泊したため、B社は船主に滞船料US$250を支払う ・横浜港の港域で岸壁の空きを待つ間にも許容停泊期間を超えたため、B社は船主に滞船料US$400を支払う ・輸出港から輸入港までの運送に付けた貨物海上保険の保険料US$140(B社が保険会社に支払う) ・いずれの停泊も、標準的な許容停泊期間を著しく超えるものではなく、特別の事情もない ・本邦通貨への換算に用いる相場は1米ドル=150円とする
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 1. 3,238,500円
課税価格は3,238,500円です。関税定率法第4条第1項第1号は、現実支払価格に含まれていない限度で、輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用を加えるとしています。
用船契約で運送した場合に、約定した許容停泊期間を超えて停泊したため用船者が船主に支払う割増料金(滞船料)は、標準的な許容停泊期間を著しく超え、算入が適当でない特別の事情がある場合を除き、運賃に含まれるものとして扱います(関税定率法基本通達4-8(3)ニ)。一方、輸入港において発生する滞船料は、発生の時点が輸入港到着の前か後かを問わず、輸入港までの運賃の計算上考慮しません(同(3)ヘ)。
岸壁の空きを待つ間は船卸しができる状態になる前(同(2))ですが、輸入港で発生した滞船料なので運賃に含めません。計算の順は、①現実支払価格US$20,000、②運賃US$1,200と輸出港の滞船料US$250を加算、③保険料US$140を加算してUS$21,590、④換算21,590×150円=3,238,500円です。
「3,298,500円」は横浜港の滞船料まで加えた額(US$21,990)です。「3,201,000円」は滞船料をどちらも加えなかった額(US$21,340)です。
「3,261,000円」は扱いを逆にして、横浜港の滞船料だけを加えた額(US$21,740)です。「3,217,500円」は輸出港の滞船料は正しく加えたが、保険料US$140を加え忘れた額(US$21,450)です。
用船の滞船料は、輸入港以外(輸出港など)で生じたものは原則として運賃に含め、輸入港で生じたものは到着の前か後かを問わず含めないと区別しましょう。
根拠・参照資料: 関税定率法第4条第1項第1号
関連キーワード: 課税価格・FOB・用船契約・滞船料・輸入港までの運賃
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