1級建築施工管理技術検定 第一次検定 施工管理法 (応用能力) 練習問題 第11問: 現場で受け入れるコンクリートのスランプの試験結果を、日ごとに平均値の管理図に打点して工程を監視している。管理図の点の並び方による工程の異常の判断に関する次の記述
現場で受け入れるコンクリートのスランプの試験結果を、日ごとに平均値の管理図に打点して工程を監視している。管理図の点の並び方による工程の異常の判断に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 4. 並び方の規則を判断に加えると、管理限界線だけで判断する場合より、異常がないのに異常と判断する回数が減る。
「並び方の規則を判断に加えると、…異常がないのに異常と判断する回数が減る」が不適当です。NIST/SEMATECH の統計手法のハンドブックは、Western Electric の規則 (点の並び方で異常を判断する規則) を加えると平均のずれや傾向は見つかりやすくなる一方で、3σ (標準偏差の 3 倍) の管理限界線 (異常を判断する線) の外の点だけを合図にするときの誤った合図が平均 371 点に 1 回なのに対し、規則を加えると約 91.75 点に 1 回に増えると注意しています (6.3.2)。
「工程の平均のずれや傾向に気づきやすくなる」は適当です。同書も、規則を加えると平均の傾向やずれへの感度が上がるとしています (6.3.2)。
「中心線の上側にだけ続けて並ぶ場合」も適当です。Western Electric の規則では、中心線 (平均の線) の同じ側に 8 点続けば異常の合図とします (6.3.2)。
「続けて上昇し、又は続けて下降する場合」も適当です。6 点続けて上昇又は下降する傾向の規則があります (6.3.2)。
「管理限界線の内側に収まり、並び方もランダムな形になる」も適当です。同書は、管理状態であれば全ての点が管理限界の間にあり、並びがランダムであると述べています。
限界の内側にあっても並びが系統的なら、まだ異常があるとも述べています (6.3.1)。
並び方の規則を加えると平均のずれは見つかりやすくなりますが、異常がないのに異常と判断する誤った合図は増えます (Western Electric の規則で約 4 倍)。
出典: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods 6.3.1・6.3.2
関連キーワード: 管理図・管理限界線・管理状態・点の並び方・品質管理