1級建築施工管理技術検定 第一次検定 建築学等 (環境工学・一般構造・構造力学・建築材料) 練習問題 第11問: 柱の弾性座屈荷重に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。ただし、支持条件を比べる記述では柱の長さ、材質及び断面は同じとし、支持条件は、両端ピン、両端固定
柱の弾性座屈荷重に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。ただし、支持条件を比べる記述では柱の長さ、材質及び断面は同じとし、支持条件は、両端ピン、両端固定、一端固定他端ピン、一端固定他端自由の 4 種類で、一端固定他端自由以外は材端の水平移動が拘束されているものとする。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 1. 両端固定の柱は座屈長さが両端ピンの半分なので、弾性座屈荷重は両端ピンの 4 倍である。
「両端固定の柱は座屈長さが両端ピンの半分なので、弾性座屈荷重は両端ピンの 4 倍である」が適当です。弾性座屈荷重は、圧縮された柱が急に横へはらみ出す現象 (座屈) が起きるときの荷重で、オイラーの式 Pk = π²EI/lk² で表され、E はヤング係数、I は最小の断面二次モーメント (弱軸まわりの値)、lk は座屈長さです。
座屈長さは支持条件で変わり、柱の長さを l とすると、両端ピンで l、両端固定で 0.5l、一端固定他端ピンで約 0.7l、一端固定他端自由で 2l です。両端固定では lk² = 0.25l² となるので、Pk は両端ピンの 1 ÷ 0.25 = 4 倍になります。
「一端固定他端自由の柱は、座屈長さが…最も短いので」は誤りで、座屈長さは 2l と 4 種類の中で最も長く、座屈荷重は両端ピンの 1/4 で最も小さくなります。「座屈長さに反比例するので…2 分の 1 になる」は誤りで、Pk は座屈長さの 2 乗に反比例するため、座屈長さが 2 倍になると 1/4 になります。
「曲げ剛性 EI の 2 乗に比例するので…4 倍になる」は誤りで、Pk は EI の 1 乗に比例するため、EI が 2 倍になると座屈荷重も 2 倍です。断面二次モーメントの大きい柱ほど座屈しにくくなります。
座屈長さは両端固定 0.5l、一端固定他端ピン約 0.7l、両端ピン l、一端固定他端自由 2l の順に長くなり、座屈荷重は座屈長さの 2 乗に反比例して小さくなると整理しましょう。出典: NASA Astronautic Structures Manual Vol. 2 Section C1 (オイラーの式と支持条件ごとの有効長さ)
関連キーワード: 座屈・弾性座屈荷重・座屈長さ・オイラーの式・支持条件