銀行業務検定試験 相続アドバイザー2級 事業承継と自社株 練習問題 第1問: 非上場のX社(経営承継円滑化法の特例中小会社)の創業者で代表者を務めてきたAさんは、2026年5月20日、X社株式(議決権のある株式)の全部を長男Bに贈与し、B
非上場のX社(経営承継円滑化法の特例中小会社)の創業者で代表者を務めてきたAさんは、2026年5月20日、X社株式(議決権のある株式)の全部を長男Bに贈与し、BはX社の代表者となった。Bはこの株式以外にX社株式を持っていない。Aさんの推定相続人は長男Bと長女Cの2人(Aさんの妻は既に死亡)である。BとCは、遺留分に関する民法の特例の合意を書面でし、経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可を受けた。合意の時の株式の価額は、税理士が相当な価額として証明した4,000万円である。その後、Aさんは2032年9月10日に死亡した。相続開始時のX社株式の価額は9,000万円、Aさんが相続開始時に有した財産は5,000万円で、債務はない。この贈与は生計の資本としての贈与であり、合意がなければ相続開始時の価額で遺留分を算定するための財産の価額に算入されるものとする。合意の内容と遺留分に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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正解: 2. 固定合意をすると、株式は証明を受けた合意時の4,000万円で算入され、長女Cの遺留分の額は2,250万円となる。
「固定合意をすると、株式は証明を受けた合意時の4,000万円で算入され、長女Cの遺留分の額は2,250万円となる」が適切です。経営承継円滑化法第4条第1項は、旧代表者の推定相続人と後継者が全員の合意により書面で、贈与された株式を遺留分を算定するための財産の価額に算入しない定め(除外合意)や、合意の時の価額で算入する定め(固定合意)をすることができると定め、固定する価額は税理士等が相当な価額として証明したものに限っています。家庭裁判所の許可を受けると、固定合意の株式は定めた価額で算入されます(同法第9条第2項)。固定合意では4,000万円+5,000万円=9,000万円となり、Cの遺留分は民法第1042条により9,000万円×1/2×1/2=2,250万円です。遺留分の割合1/2に法定相続分1/2を掛けていない4,500万円は誤りです。除外合意なら株式は算入されず、5,000万円×1/2×1/2=1,250万円なので、「2,250万円となる」は誤りです。経営承継円滑化法第4条第2項は旧代表者と後継者には証明をさせないので、「B自身が…証明できる」も誤りです。株式そのものを外すか、贈与後の値上がり分だけを外すかで使い分けるのが実務の着眼点です。
根拠・参照資料: 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律第3条第2項・第4条第1項・第2項・第8条第1項・第9条、民法第1042条・第1044条
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