生成AIパスポートの 過去の試験問題は、公式サイトに掲載されていません。 試験を行う一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)は、試験問題の内容を外部に持ち出すことや、試験の後に問題の内容をSNS・掲示板へ投稿することを禁止しています。この記事では、公式が練習用に出している材料、本番の形、2027年2月試験から変わるシラバス、過去問が無い試験の練習のしかたをまとめます。
公式に過去問は無い。試験には持ち出しの禁止がある
GUGAは、過去の試験問題を公開しない理由を書いていません。分かっているのは、公式サイトに過去の問題が載っていないことと、試験の内容を外に出すことが受験の決まりで禁じられていることです。試験概要ページは、禁止事項として次のような行為を挙げています。
- 試験の内容を録音・録画・スクリーンショット・ライブ配信などで記録する
- 試験に関して知った情報を複製し、第三者に開示・漏えいする
- 試験の終了後に、SNS・掲示板などへ問題の内容を投稿する
- 試験問題を外部のサービス・AIツール・検索サービスなどに送って、解答を得る
試験概要ページは、こうした行為があった場合は試験を無効(失格)とすることがあるとしています。受験システムの画面でも、重要事項として、試験問題や解答を書き写したり画像に残したりして内容を外部に持ち出す行為は禁止と書かれ、禁止事項に違反した場合は受験無効・資格剥奪・今後の受験停止の措置をとると示されています。公式から過去の問題は配られていないので、練習には、公式の例題と、シラバスをもとに作られた問題集・予想問題を使います。
公式が出している練習の材料
| 材料 | 中身 | 注意 |
|---|---|---|
| サンプル問題(PDF) | 試験概要ページにある、四肢択一の例題3問と答えの番号 | 解説は無い。2027年2月からの新シラバスが公開される前に作られた例題 |
| 出題イメージ | 一般向けの特設ページにある画像1問 | サンプル問題の1問目と同じ問題 |
| AIクイズ(LINE) | 公式テキストの内容を学習させたAIが出す、○×形式の無料のクイズ | 本番の出題方法は四肢択一で、形式が違う。GUGAは、出力が正確でない場合があり、シラバスを網羅できることは保証しないとしている |
| TechTarget ジャパンの連載 | GUGAがサンプル問題の連載として案内している、1回1問のクイズ形式の連載 | 連載の1本目の記事には、実際の試験問題とは違う場合があると書かれ、正解の部分を読むには会員登録・ログインが要る |
サンプル問題の3問は、機械学習の手法の名前を選ぶ問題、テキスト生成AIにできることとして不適切なものを選ぶ問題、ディープフェイク技術について不適切な記述を選ぶ問題です。3問のうち2問が「不適切なもの」を選ぶ形で、特設ページでも、4つの選択肢から適切あるいは不適切な解答を1つまたは複数選ぶ出題形式だと案内されています。
本番の形
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施方法 | オンライン(IBT方式)。受験期間中に、パソコン・スマートフォン・タブレットで受ける |
| 試験時間 | 60分 |
| 問題数 | 60問 |
| 出題方法 | 四肢択一式(一部複数選択を含む) |
| 出題範囲 | シラバスから出題 |
| 合格基準 | 公表されていない(基準点や採点の詳細は開示しないとしている) |
| 受験資格 | 制限なし |
| 受験料 | 11,000円(税込)。学生は5,500円(税込) |
| 実施回数 | 年5回(2月・4月・6月・8月・10月) |
受験を始めると途中で一時停止はできず、試験時間を過ぎると自動で終了します。受験期間の最終日は24時で打ち切られます。60問を60分なので、1問1分のペースです。
合格率は、直近の5回とも8割前後です。
| 回 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年10月 | 26,230名 | 20,529名 | 78.27% |
| 2026年2月 | 28,415名 | 22,401名 | 78.84% |
| 2026年4月 | 9,436名 | 7,487名 | 79.35% |
| 2026年6月 | 21,752名 | 17,380名 | 79.90% |
| 2026年8月 | 32,877名 | 26,699名 | 81.21% |
2027年2月試験からシラバスが変わる
GUGAは2026年10月1日に、2027年2月試験から適用する新しいシラバスを公開しました。第1章と第3〜5章の名前が変わり、第2章も括弧の補足が外れて「生成AI」になります。
| 章 | 旧シラバス(2026年10月試験まで) | 新シラバス(2027年2月試験から) |
|---|---|---|
| 第1章 | AI(人工知能) | AIの基礎と歴史 |
| 第2章 | 生成AI(ジェネレーティブAI) | 生成AI |
| 第3章 | 現在の生成AI(ジェネレーティブAI)の動向 | AIエージェント |
| 第4章 | 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則 | 生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス |
| 第5章 | テキスト生成AIのプロンプト制作と実例 | 生成AIの実践と活用事例 |
GUGAは改訂の柱として、AIエージェントの内容の拡充と章立ての再編、リスク予防・AI倫理・ガバナンスの大幅な拡充、業務別・業種別の活用からAIの出力の評価・検証までを挙げています。旧シラバスでも扱っていたRAG(検索拡張生成)やMCP(Model Context Protocol)の内容を新しくしたうえで、コンテキストエンジニアリングやプロンプトインジェクションといった項目を加え、シャドーAIや安全保障も盛り込んだとしています。GUGAは、毎年2月を基本に、年1回以上の頻度でシラバスを改訂するとしています。
公式テキストも版が分かれます。2026年10月試験を受ける人は現行の第4版、2027年2月試験以降を受ける人は改訂版を使うよう案内されています。改訂版は株式会社翔泳社から発行され、予約購入分は2026年11月24日から順次発送される予定です。教材の選び方は「生成AIパスポートのおすすめテキスト・問題集」にまとめています。
日程(2026年10月11日時点)
- 2026年10月試験: 受験期間は10月1日〜10月31日(申込は9月30日で終わっています)。旧シラバスで出題される最後の回です。
- 2027年2月試験: 申込は10月1日から1月31日まで、受験期間は2月1日〜2月28日です。新シラバスが適用される最初の回です。
- 結果は、試験を行った月の翌月中旬(目安は20日ごろまで)に公開される予定です(採点の状況で前後することがあるとされています)。
過去問が無い試験の練習のしかた
- サンプル問題の3問で形式をつかむ — 3問のうち2問が「不適切なもの」を選ぶ問いです。本番は一部に複数選択の問題もあるので、問題文が「1つ」を選ばせるのか、複数を選ばせるのかを読む癖をつけます。
- 受ける回のシラバスを開く — 2026年10月試験は旧シラバス、2027年2月試験以降は新シラバスです。シラバスには章ごとに学習目標・学習項目・詳細キーワードが並んでいるので、キーワードを自分の言葉で説明できるかで抜けを探します。
- 章ごとに予想問題を解く — 問題数を重ねる段階です。間違えた用語は、テキストのその章に戻って確かめます。
- 60問を60分で通して解く — 途中で止められないので、1問1分のペースで最後まで解き切る練習をします。
- 新しい項目は原文で補う — AIエージェント、MCP、AI事業者ガイドライン、AI法などは動きの速い分野です。用語の意味を仕様や法令・ガイドラインの原文で確かめておくと、言い回しを変えた問題にも対応できます。
例題: ぴよパスの予想問題から2問
例題1(RAG) 2020年に公開されたRAG(検索拡張生成)の原論文が示した構成を選ぶ問題です。
答え: 事前学習済みのseq2seqモデルと、密なベクトル索引を引くニューラル検索器。原論文(Lewisら、2020年)は、パラメトリック記憶として事前学習済みのseq2seqモデルを、非パラメトリック記憶としてWikipediaの密なベクトル索引を使い、事前学習済みのニューラル検索器でその索引を引く構成を示しました。知識をモデルの重みに持たせるだけでなく、外の文書を検索して生成に使うのがRAGの要点です。 この問題を解く →
例題2(MCP) MCPのサーバーがクライアントに提供できる主要なプリミティブの組み合わせを選ぶ問題です。
答え: リソース・プロンプト・ツール。MCPの仕様は、サーバーが提供する基本の要素として、利用者の操作で呼び出す定型の指示(プロンプト)、モデルに文脈を与えるデータや内容(リソース)、モデルが操作の実行や情報の取得に使う関数(ツール)の3つを挙げています。新シラバスでは、第3章「AIエージェント」の中に「MCP・Agent Skills と外部連携」の項目があります。 この問題を解く →
ぴよパスでは、生成AIパスポートのオリジナル予想問題180問を、旧シラバス(2026年10月試験まで)の5つの章に合わせた5つのカテゴリに分けて、登録不要・無料で公開しています。全問が四肢択一で、解説が付いています。新シラバスの第3章で扱うRAG・AIエージェント・MCPの問題は、「現在の生成AIの動向」のカテゴリに入っています。
60問を60分で解く模擬試験は Premium(月480円)の機能です。問題数と時間は本試験にそろえていますが、複数選択の問題は含まず、カテゴリごとの問題数はぴよパスの設定です。本試験の合否を判定するものではありません。
当サイトの問題について
ぴよパスの問題は、GUGAの試験問題やサンプル問題を写したものではなく、シラバスと公開されている一次情報(論文・仕様・法令・ガイドラインなど)をもとに独自に作った オリジナルの予想問題 です。
出典
- 一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)「生成AIパスポート 試験概要」(本番の形・禁止事項・年間スケジュール・サンプル問題・AIクイズ・シラバスの改訂の頻度)
- GUGA「生成AIパスポート試験 サンプル問題」(PDF)
- GUGA「生成AIパスポート」(出題イメージ・出題形式・2月試験の申込の期限)
- GUGA「よくあるご質問」(合格基準・一時停止・最終日の打ち切り・結果の公開)
- GUGA「生成AIパスポート試験 受験システム」の受験前の画面(重要事項・禁止事項・違反した場合の措置)
- GUGA「生成AIパスポート試験シラバス(2027年2月試験より適用)」「旧シラバス(2026年10月試験まで)」
- GUGA の2026年10月1日のお知らせ(シラバスの改訂と改訂版の公式テキスト・生成AIパスポート公式テキストの発行元変更に関するお知らせ)
- GUGA「TechTargetにて、生成AIパスポートのサンプル問題連載がスタートしました」(2026年8月24日)
- GUGA の試験結果のお知らせ(2025年10月・2026年2月・4月・6月・8月)
- Lewis, P. et al. "Retrieval-Augmented Generation for Knowledge-Intensive NLP Tasks" (2020)
- Model Context Protocol "Server Features Overview"(仕様 2025-06-18 版)
次に読む
- 生成AIパスポートの練習問題の使い方 — 180問の分け方と、最初に解くカテゴリの決め方
- 生成AIパスポートのおすすめテキスト・問題集 — 教材の選び方





