G検定の勉強は、シラバスのキーワードを、別の言い方で問われても答えられる状態にすることが中心です。試験は145問程度をオンライン試験なら100分で解くので、1問あたり約41秒しかありません。調べながら解く時間はほとんど無いので、キーワードを見て意味がすぐ出てくるところまで、問題演習で仕上げます。
この記事では、JDLA(日本ディープラーニング協会)が公表している試験の形・受験者アンケート・シラバスをもとに、勉強の進め方をまとめます。
勉強時間の目安 — 30〜50時間がいちばん多い
JDLAが2026年のG検定の受験者に聞いたアンケート(有効回答数881)では、受験までの学習時間は次の順でした。
| 学習時間 | 割合 |
|---|---|
| 30〜50時間 | 32.2% |
| 15〜30時間 | 21.8% |
| 50〜70時間 | 19.6% |
出典: JDLA「G検定について(試験概要・学習方法・試験対策・合格者体験談)」
AIの仕事をしている人と、機械学習の言葉に初めて触れる人では、必要な時間が大きく違います。上の数字はアンケートに答えた881人の分布で、受験者全員の分布ではありません。
試験の形から決まる、勉強の方針
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題数 | 145問程度(受験形式にかかわらず同じ) |
| 試験時間 | オンライン試験 100分 / 会場試験 120分 |
| 形式 | 知識問題(多肢選択式) |
| 出題範囲 | シラバスより出題 |
| 合格ライン | 開示されていない |
出典: JDLA「G検定とは」「G検定のよくある質問」
この形から、勉強の方針が3つ決まります。
- 1問約41秒で解き切る — JDLAのよくある質問には、オンライン試験は途中で一時停止できず、試験開始から100分たつと自動で終わると書かれています。調べて答える前提では間に合いません。
- 範囲はシラバスがすべて — 出題範囲はシラバスで、分野ごとの出題数は公表されていません。特定の分野に賭けず、シラバスの項目を一通り押さえます。
- 合格ラインを決め打ちしない — 合格ラインと得点は開示されていません。なお、2026年第5回の合格率は、オンライン試験と会場試験を合わせて76.97%(受験者14,908名・合格者11,475名)でした(JDLAの開催結果)。
シラバス2024(第1.4版)の55項目を、大項目ごとに進める
出題範囲は「シラバス2024」で、現行は2026年5月11日の第1.4版です。技術分野が37項目、法律・倫理分野が18項目あり、各項目に「目標」と「キーワード」が書かれています。
ぴよパスの練習問題は、この55項目を次の8つの大項目に分けて用意しています(大項目の分け方はぴよパスのもので、シラバスの見出しの数とは異なります)。
| 大項目 | シラバスの項目 |
|---|---|
| 人工知能とその動向 | 技術 1〜6 |
| 機械学習の概要 | 技術 7〜10 |
| ディープラーニングの概要 | 技術 11〜16 |
| ディープラーニングの要素技術 | 技術 17〜25 |
| ディープラーニングの応用例 | 技術 26〜34 |
| AIの社会実装と数理・統計 | 技術 35〜37 |
| AIに関する法律と契約 | 法律・倫理 1〜7 |
| AI倫理・AIガバナンス | 法律・倫理 8〜18 |
出典: JDLA「G検定の試験出題範囲(シラバス)G2024#6〜 第1.4版」
進め方
- テキストかシラバスで全体を1周する — 最初は細部を覚えず、55項目のキーワードがどの大項目の話かをつかみます。JDLAは、監修した公式テキスト(翔泳社『深層学習教科書 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第3版』2024年5月発売)を紹介しています。
- 大項目ごとに問題を解く — 1つの大項目を解き終えたら、間違えた問題のキーワードをシラバスで探し、同じ項目のほかのキーワードもまとめて確かめます。
- 計算の型を押さえる — 次の節で説明します。
- 法律・倫理を最新の状態にする — 法令やガイドラインは、シラバスの版とは別に改正されます。
- 時間を計って通す — 最後に、145問を100分で解き切れるかを確かめます。
テキストとシラバスの版の差に注意
公式テキスト第3版の発売(2024年5月)の後に、シラバスは第1.1版(2024年9月6日)から第1.4版(2026年5月11日)まで改訂されています。テキストとシラバスで言葉が食い違うときは、シラバスの改訂履歴を見て、新しいほうに合わせます。第1.4版の変更点はG検定の過去問・例題の入手先にまとめています。
計算問題は、シラバスが挙げる型から
「G検定の計算問題は捨ててよいか」は、検索でも調べられている疑問です。JDLAは分野ごとの出題数を公表していないので、計算の問題が何問出るかは分かりません。ただ、シラバス2024には、計算と結びつく目標を書いた項目があります。
- 全結合層: 「全結合層のパラメータ数について理解する」
- 畳み込み層: 「畳み込み層のパラメータ数について理解する」
- AIに必要な数理・統計知識: 「基本的な統計情報を計算できる」(キーワードに期待値・分散・標準偏差・相関係数・条件付き確率・マハラノビス距離など)
ほかにも、正解率・適合率・再現率・F値(モデルの選択・評価)や、ソフトマックス関数・交差エントロピー(活性化関数・誤差関数)がキーワードに入っています。
ぴよパスの練習問題では、計算の問題を主に次の大項目に入れています。
| 大項目 | 計算の型(ぴよパスの問題の例) |
|---|---|
| 人工知能とその動向 | αβ法で評価する葉の数、バイグラムの確率 |
| 機械学習の概要 | F値、主成分の累積寄与率、ジニ不純度、Q学習の更新、割引した収益 |
| ディープラーニングの概要 | ソフトマックス関数の出力、交差エントロピー誤差、勾配、L2正則化をつけた更新 |
| ディープラーニングの要素技術 | 全結合層・畳み込み層のパラメータ数、畳み込みの出力の大きさ |
| ディープラーニングの応用例 | IoU、パープレキシティ、シャープレイ値 |
| AIの社会実装と数理・統計 | 標準偏差、期待値、ベイズの定理、相関係数、マハラノビス距離 |
| AI倫理・AIガバナンス | 公平性の指標(グループごとの陽性と予測される割合・真陽性率) |
式や手順が決まっている型が多いので、型ごとに一度解いておくと、本番で手が止まりにくくなります。3問を例に出します。
例題1(機械学習の概要) 2値分類で、真陽性30件・偽陽性20件・偽陰性45件のときのF値は?
答え: 0.48。適合率は 30 ÷ (30 + 20) = 0.6、再現率は 30 ÷ (30 + 45) = 0.4 で、F値は 2 × 0.6 × 0.4 ÷ (0.6 + 0.4) = 0.48 です。算術平均の0.50や、2倍を忘れた0.24と取り違えやすい問題です。 この問題を解く →
例題2(ディープラーニングの要素技術) 33×33の入力に、5×5のフィルタ・幅2のゼロパディング・ストライド2で畳み込みをしたときの出力の大きさは?
答え: 17。(入力 − フィルタ + 2 × パディング) ÷ ストライド + 1 = (33 − 5 + 4) ÷ 2 + 1 = 17 です。パディングが両側に付くこと(2倍)と、最後の +1 を落としやすい問題です。 この問題を解く →
例題3(AIの社会実装と数理・統計) 不良品が10%の工場で、AIが不良品の90%と良品の10%を「不良」と判定する。「不良」と判定された製品が本当に不良品である確率は?
答え: 50%。ベイズの定理で、0.9 × 0.1 ÷ (0.9 × 0.1 + 0.1 × 0.9) = 0.09 ÷ 0.18 = 0.5 です。「不良品が不良と判定される確率」の90%と取り違えやすい問題です。 この問題を解く →
会場試験では電卓を持ち込めず、必要なときはCBT画面上の電卓を使うと案内されています(JDLAのよくある質問)。
法律・倫理は、条文とガイドラインの最新版で確かめる
法律・倫理分野の18項目は、個人情報保護法・著作権法・特許法・不正競争防止法・独占禁止法、AI開発委託契約・AIサービス提供契約、国内外のガイドライン、プライバシー・公平性・透明性などです。
この分野は、法律の改正やガイドラインの改訂で答えが変わります。市販の問題集の解説が古いことがあるので、迷ったら e-Gov の条文や官公庁が公表している最新版を確かめます。ぴよパスの問題は、e-Govの法令・官公庁の公開資料・原著論文などで一問ずつ確かめて作り、解説に出典を書いています。
JDLAが公開している例題20問のうち、法律・倫理の4問は、すべて「最も不適切な選択肢」を選ぶ形でした。否定の問いを読み違えないよう、問題文の最後を確かめる癖をつけておきます。例題の中身はG検定の過去問・例題の入手先にまとめています。
ぴよパスの練習問題の使い方
ぴよパスでは、G検定のオリジナル練習問題を大項目ごとに公開しています。登録不要・無料で、すべての選択肢に理由を付けています。
- 公式の例題20問で形をつかむ — JDLAのG検定の例題・過去問で、問い方と選択肢の長さを確かめます。
- 大項目を1つずつ解く — 上の表の8つの大項目から、テキストで読み終えたところを解きます。間違えた問題の解き直しは、大項目ごとに登録不要・無料で使えます。
- 解説の出典まで読む — 技術の問題は原著論文・公開資料・教科書など、法律の問題は条文や官公庁のガイドラインなどを出典にしています。選択肢の誤りの理由まで読むと、同じキーワードを別の角度から問われても答えられるようになります。
145問・100分の模擬試験と、60問・41分の短縮演習は Premium(月480円)の機能です。分野ごとの出題数はJDLAが公表していないので、模擬試験の配分はぴよパスの設定で、本試験の合否を判定するものではありません。練習問題と解説は、登録しなくても無料のまま解けます。
次の試験の日程(2026年10月11日時点)
| 試験 | 試験日 | 個人の申込 |
|---|---|---|
| オンライン試験(2026年第6回) | 2026年11月6日(金)16:00〜17:40 / 11月7日(土)13:00〜14:40 | 2026年9月11日〜10月29日 23:59 |
| 会場試験(2027年1月) | 2027年1月15日(金)〜1月17日(日) | 2026年11月13日 13:00〜受験日の3日前 23:59 |
2026年第6回に会場試験はありません。2027年は、オンライン試験が年6回(1月・3月・5月・7月・9月・11月)、会場試験が年3回(1月・5月・9月)と案内されています。日程は変わることがあるので、申し込む前にJDLAの「G検定とは」を確かめてください。
ぴよパスはJDLAと関係のない非公式の学習サイトです。公開しているのはオリジナルの練習問題で、JDLAの例題や本試験の問題を写したものではありません。
出典
- JDLA「G検定とは」 — 出題数・試験時間・形式・出題範囲・試験日程・申込期間
- JDLA「G検定のよくある質問」 — 合格ラインの非開示・試験の一時停止・電卓
- JDLA「G検定について(試験概要・学習方法・試験対策・合格者体験談)」 — アンケートの学習時間・2027年の開催回数・公式テキスト
- JDLA「G検定(2026年 第5回)開催結果」 — 受験者数・合格者数
- JDLA「G検定の試験出題範囲(シラバス)G2024#6〜 第1.4版」 — 55項目の目標とキーワード・改訂履歴
次に読む
- G検定の過去問・例題の入手先 — 公式の例題20問の中身と、145問・100分の試験の形
- 生成AIパスポートの練習問題 — 生成AIの使い方と注意点から先に固めたい人に

