講習の最後には筆記の修了試験があります。ぴよパスでは、労働安全衛生法令・告示・指針で確かめたオリジナルの四肢択一60問を、講習の4科目に分けて無料で公開しています。講習の前の予習と、修了試験の前の確認に使えます。
はい作業主任者が要る作業 (施行令第6条第12号)
「はい」とは、倉庫・上屋・土場に積み重ねられた荷の集団のことです。小麦・大豆・鉱石などのばら物の荷は除かれます。
- 対象は、高さが2m以上のはいの、はい付けまたははい崩しの作業です。
- 荷役機械の運転者だけで行う作業は除かれます。フォークリフトの運転者と、手で荷を扱う作業者が組んで行う作業は対象になります。
事業者は、選任した作業主任者の氏名と行わせる事項を、作業場の見やすい箇所に掲示するなどの方法で関係労働者に知らせます (労働安全衛生規則第18条)。
技能講習と修了試験の形式 (告示と登録教習機関の案内から)
講習の科目と時間は、はい作業主任者技能講習規程 (昭和47年労働省告示第106号) の第2条で次のように決まっています。実技講習はありません。
| 講習科目 | 範囲 | 講習時間 |
|---|---|---|
| はいに関する知識 | はいの種類、型の選択及び検数 | 3時間 |
| 人力によるはい付け又ははい崩しの作業に関する知識 | 監督指導の方法、作業計画のたて方、補助具等の点検整備、危険状態の緊急措置、安全作業一般及び作業標準 | 5時間 |
| 機械等によるはい付け又ははい崩しに必要な機械荷役に関する知識 | 監督指導の方法、作業計画のたて方、荷役機械及び補助具等の点検整備、安全作業一般及び作業標準 | 3時間 |
| 関係法令 | 労働安全衛生法・施行令・規則の関係条項 | 1時間 |
修了試験について、告示第3条は次のことを決めています。
- 技能講習では、修了試験を行う。
- 修了試験は、講習科目について、筆記試験で行う (口述試験の定めはありません)。
- それ以外の細目は、厚生労働省労働基準局長が定める。
全国共通の配点と合格基準を定めた局長の通達の本文は、今回調べた範囲では確かめられませんでした。陸上貨物運送事業労働災害防止協会 三重県支部は、学科2日間・12時間の講習の後に「修了試験 (1時間)」と案内しています (2026年11月時点)。問題数と合格の線を公表している機関は見つかりませんでした。受講する機関の案内で確かめてください。
受講資格は「はい付け又ははい崩しの作業に三年以上従事した経験を有する者」です (労働安全衛生規則 別表第六)。
4科目と練習問題60問の対応
| 科目 | 問題数 | 主な論点 |
|---|---|---|
| はいに関する知識 | 12 | 「はい」の意味とばら物、作業主任者が要る作業、はいの安定と荷の重さ、丸太のはいの崩れ防止、パレットの扱い、型の選び方、段数と検数 |
| 人力によるはい付け又ははい崩し | 22 | 作業主任者の職務 (方法と順序・器具の点検・通行の指示・着手の指示・監視)、昇降設備、はいの間隔、はいくずし、崩壊の防止、立入禁止、照度、保護帽、作業計画と作業標準、腰痛の予防 |
| 機械等によるはい付け又ははい崩し | 14 | 車両系荷役運搬機械等の作業計画と作業指揮者、運転位置を離れるとき、乗車の制限、フォークの下への立入り、パレットとスキッド、作業開始前の点検と自主検査、貨物自動車の積卸し、コンベヤー |
| 関係法令 | 12 | 選任と掲示、2人選任したときの職務の分担、受講資格、講習の科目と修了試験、修了証、作業者自身の義務、高さと寸法の定め |
数字で決まる論点 — 先に覚える6個
| 論点 | 決まり | 根拠 |
|---|---|---|
| 作業主任者が要るはい | 高さ2m以上のはいのはい付け・はい崩し (荷役機械の運転者だけの作業を除く) | 施行令第6条第12号 |
| 昇降設備 | はいの上で作業し、作業箇所の高さが床面から1.5mを超えるときは、安全に昇降する設備を設ける (はいの荷で安全に昇降できる場合を除く) | 安衛則第427条 |
| はいの間隔 | 床面から2m以上の、袋・かます・俵のはいは、隣のはいとの間隔を下端で10cm以上 | 安衛則第430条 |
| はいくずし | 床面から2m以上のはいは中抜きをしない。袋・かます・俵のはいはひな段状にくずし、各段 (最下段を除く) の高さを1.5m以下 | 安衛則第431条 |
| 保護帽 | はいの上での作業で、作業箇所の高さが床面から2m以上のときは保護帽を着用させる | 安衛則第435条 |
| 照度 | はい付け・はい崩しの場所は、作業を安全に行うため必要な照度を保持する | 安衛則第434条 |
取り違えやすい論点
- 誰の義務か: 作業の方法と順序の決定と直接指揮、器具と工具の点検と不良品の除去、通行する労働者への指示、はいくずしの着手の指示、昇降設備と保護帽の使用状況の監視は、はい作業主任者の職務です (安衛則第429条)。昇降設備を設ける、照度を保つ、立入りを禁止する、崩壊を防ぐ措置を講じるのは事業者の義務です (第427条・第432条〜第434条)。昇降設備の使用、はいくずしの方法、保護帽の着用は、作業者自身にも守る義務があります (第427条第2項・第431条第2項・第435条第2項)。
- 「1.5m」が2か所に出る: 昇降設備は作業箇所の高さが1.5mを超えるとき、はいくずしのひな段は各段の高さが1.5m以下です。
- 袋物だけの決まり: はいの間隔 (10cm) とひな段状のくずし方は、容器が袋・かます・俵の荷のはいの決まりです。中抜きの禁止は、2m以上のはい全部にかかります。
- 崩れそうなとき: はいの崩壊や荷の落下で危険があるときは、ロープで縛る、網を張る、くい止めを施す、はい替えを行うなどの措置を講じます (安衛則第432条)。
失点しやすい準備のしかた
- 主語を読み飛ばす: 「事業者は」「はい作業主任者は」「作業者は」で答えが変わる肢がよく作られます。主語に線を引きながら読む練習をしてください。
- 高さの「以上」「超える」「以下」をあいまいに覚える: 2m以上・1.5mを超える・1.5m以下の3つを、条文の言い方のまま覚えてください。
- 機械の科目を後回しにする: フォークリフトなどの車両系荷役運搬機械等の決まり (作業計画・作業指揮者・運転位置を離れるときの措置・乗車の制限) も出ます。フォークリフトの運転資格を持っている人も、作業主任者の目で読み直しておくと安心です。
ぴよパスの60問は科目ごとに解けるので、苦手な科目だけをくり返すこともできます。
まとめ
- はい作業主任者技能講習は学科4科目・12時間で、実技はなく、修了試験は筆記試験です。
- 作業主任者が要るのは高さ2m以上のはいのはい付け・はい崩しで、荷役機械の運転者だけの作業は除かれます。
- 2m・1.5m・10cmの数字と、事業者・作業主任者・作業者のだれの義務かを先に固めると、修了試験の失点を減らせます。
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出典
- はい作業主任者技能講習規程 (昭和47年労働省告示第106号・厚生労働省 法令等データベース): https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=74129000&dataType=0&pageNo=1 (2026年11月6日確認)
- 労働安全衛生法施行令 (e-Gov 法令検索): https://laws.e-gov.go.jp/law/347CO0000000318 (2026年11月6日確認)
- 労働安全衛生規則 (e-Gov 法令検索): https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032 (2026年11月6日確認)
- 厚生労働省「安全関係技能講習等修了者数」: https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001598253.pdf (2026年11月6日確認)
- 陸上貨物運送事業労働災害防止協会 東京都支部会 はい作業主任者技能講習: http://www.rikusaitokyo.org/kousyu/haisagyo/haisagyou.htm (2026年11月6日確認)
- 陸上貨物運送事業労働災害防止協会 兵庫県支部 はい作業主任者技能講習: http://www.hyotokyo.or.jp/rikusaibo/haisagyo-school.html (2026年11月6日確認)
- 陸上貨物運送事業労働災害防止協会 三重県支部 講習の案内: https://yoyaku.santokyo.or.jp/course/categories/hi/ (2026年11月6日確認)


