乙7の試験は計35問を1時間45分。問題数だけ見れば「時間は余りそう」に思えますが、落ちる人の多くは知識不足ではなく順番のミスでつまずきます。記述式の実技(鑑別)に先に手をつけて筆記が雑になる、難問1問に粘って見直し時間を失う、最後にマークのズレに気づいて青ざめる——どれも対策で防げる失点です。
この記事は、本番でどの順に解き、どこで時間を区切り、どう見直すかという当日の立ち回りに絞ります。知識そのものの入れ方は勉強法が担当なので、ここでは「解く技術」だけを扱います。
この記事で分かること
- 筆記と実技をどの順で解くと取りこぼしが減るか
- 1時間45分をどこで区切るかの時間の目安
- 難問に粘らず「飛ばす」判断の基準
- 提出前の見直しで何を最優先で確認するか
- 時間が足りなくなったときの優先順位
解く順番 — 「筆記を先に、実技は後」が基本
迷ったら筆記(マークシート)を先に終わらせ、実技(鑑別)を後に回すのが鉄則です。理由は2つあります。第一に、筆記は選択式なので答えが確定すればすぐ次へ進めますが、実技は記述式で「どこまで書くか」の判断に時間が伸びやすい。先に伸びる作業をやると、筆記に使える時間が読めなくなります。第二に、筆記の構造・機能で頭に出した機器の知識が、そのまま実技の鑑別(写真→名称→用途)に流用できる。筆記で記憶を温めてから鑑別に入ると、思い出すコストが下がります。
| 解く順 | 内容 | 狙い |
|---|---|---|
| 1巡目 | 筆記の即答できる問題 | 確実な得点を先に固める |
| 2巡目 | 筆記で飛ばした難問 | 落ち着いて考え直す |
| 3巡目 | 実技(鑑別) | 記述に十分な時間を残す |
| 最後 | 見直し | マークのズレ・記述の不足を確認 |
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時間の区切り方 — 105分をどう割るか(目安)
1時間45分=105分の使い方は、例として次のように区切ると終盤に余裕が生まれます。
| 区間 | 作業 | 目安時間 |
|---|---|---|
| 前半 | 筆記30問(即答→難問) | 約70分 |
| 後半 | 実技 鑑別5問 | 約20分 |
| 終盤 | 見直し(マーク・記述) | 約15分 |
これはあくまで配分の一例です。大事なのは数字そのものより、「開始から70分経ったら、筆記が途中でも一度区切って鑑別へ移る」という時計を見る習慣です。乙7は範囲が狭く即答できる問題が多いので、筆記は1問あたり長く粘らず、テンポよく進めるほど後半が楽になります。
「飛ばす」判断の基準
筆記で手が止まったら、目安の時間(例:2〜3分)考えて方針が見えなければ飛ばす。これを徹底できるかで終盤の余裕が決まります。飛ばすときは問題用紙に大きく印をつけ、マークシートは1問ぶん空けるのではなく「飛ばした番号を確実に記録」しておきます。ここがズレると、後続の解答が全部1つずつずれる最悪の事故につながります。難問に固執して確実な問題を取りこぼすのは、知識があるのに落ちる典型なので、「分かる問題を全部拾う」ことを最優先にしてください。
実技(鑑別)の時間の使い方
鑑別は記述式なので、空欄では1点も入りません。逆に言えば、完璧でなくても部分点を拾えます。時間が押していても、写真の機器名や用途など分かるところだけは必ず書く。変流器(ZCT=零相変流器)や受信機といった頻出機器は、名称と「漏れ電流を検出する/信号を増幅して警報する」といった用途を一言でも書ければ得点の芽になります。完答にこだわって1問に時間を吸われるより、全問に手をつけて取れる点を広く拾う方が、実技60%の基準に届きやすくなります。
見直しは「マークのズレ」を最優先
終盤の見直しで真っ先に確認するのは、解答の正誤ではなくマークシートのズレと塗り忘れです。問題番号と解答欄が1つずれていないか、飛ばした問題の欄が想定どおり空いているかを、頭から照合します。これは知識ゼロでも防げる失点なので、ここを最優先にします。そのうえで時間が残れば、自信のなかった筆記の難問と、鑑別の記述で書き漏らしや誤字がないかを見ます。見直しの15分は「点を増やす時間」ではなく「事故を防ぐ時間」と割り切ると、優先順位を間違えません。
時間が足りなくなったときの優先順位
想定より時間が押したら、次の順で割り切ります。
- 筆記の難問は捨てて、確実に取れる問題を全部マークする(空欄を作らない)
- 実技は完答をあきらめ、各問で分かる部分だけ書いて部分点を拾う
- 残り時間がわずかなら、何よりマークシートの塗り忘れ・ズレだけは確認する
失敗パターンと回避策
- 実技から解き始める:記述に時間を取られ筆記が雑になる。筆記を先に終える順番を固定する。
- 難問1問に粘りすぎる:確実な問題を取りこぼす。一定時間で飛ばし、印と空欄管理を徹底する。
- 見直しゼロで提出する:マークのズレに気づけない。最後の数分はマーク確認に必ず充てる。
まとめ — 本番前に一度、通しで時間を計って解く
乙7の時間配分は、特別なテクニックより「筆記を先に・難問は飛ばす・最後はマーク確認」という単純な型を当日ぶれずに実行できるかに尽きます。知識が足りていても、順番を誤れば取れる点を落とします。
次の一手は、本番までに最低1回、計35問相当を1時間45分で通して解くリハーサルをすることです。時計を見ながら70分で筆記を区切る感覚を一度体に通しておけば、当日は迷わず立ち回れます。通し練習の素材は、オリジナル予想問題でそろえておくと本番に近い負荷をかけられます。
出典:
- 一般財団法人 消防試験研究センター 消防設備士試験 — 試験概要・出題範囲
- 消防法第 17 条の 5 (消防設備士の区分) — 甲種・乙種の規定




























































