この記事で分かること
- 感度電流(200mA・400mA・800mA)の3種類を混同しない覚え方
- 警戒区域の面積(500m²以下)とその関連数値の語呂合わせ
- 点検周期(機器点検6ヶ月・総合点検1年)を確実に覚えるテクニック
- 接地工事の種類(A種〜D種)の大小関係の整理法
- 法令の数値(設置基準・点検報告の周期)を一発で思い出す語呂合わせ
- 変流器の設置基準の覚え方
- 語呂合わせを練習問題と組み合わせて得点に直結させるコツ
なぜ「漏電火災警報器の数値」に語呂合わせが必要なのか
消防設備士乙7の試験は筆記30問+実技5問で構成される。このうち構造機能(15問)と法令(10問)は、漏電火災警報器に関する数値を問題の核心として出題するケースが多い。
特に厄介なのは「似た数値が複数ある」ことだ。感度電流の3種類(200mA・400mA・800mA)、警戒区域の面積(500m²以下)、点検周期(6ヶ月・1年)、接地工事の種類(A種〜D種の抵抗値)など、1つの数字を取り違えるだけで複数問を落とすリスクがある。
この記事では、ぴよパス編集部がオリジナルで考案した語呂合わせを7つ紹介する。すべて「覚えやすさ」と「試験で実際に使えるか」を重視して作成した。語呂合わせを覚えた後は、必ず練習問題で確認しながら活用してほしい。
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語呂合わせ1:感度電流3種類を「ニヨンハ(2・4・8)のダブル系列」で覚える
漏電火災警報器の公称感度電流
漏電火災警報器には3種類の公称感度電流があり、設置場所や設備の規模に応じて使い分けられる。
| 公称感度電流 | 主な用途のイメージ |
|---|---|
| 200mA | 最も感度が高い(少量の漏電で検出) |
| 400mA | 中程度の感度 |
| 800mA | 大型の電路向け(大きな負荷電流の電路) |
語呂合わせ:「ニヨンハ(2・4・8)はダブルで育つ漏電センサー」
- 「ニ(2)→ヨン(4)→ハ(8)」は200→400→800を10の位で表現
- 「ダブルで育つ」は200→400→800が2倍ずつ増える系列であることを示す
- 「漏電センサー」は漏電火災警報器の変流器(センサー役)を指す
この3つがセットで出てくるため、「3種類の中から1つを選ぶ」問題でも「3種類の全部を正しいものとして選ぶ」問題でも対応できる。
追加の覚え方:試験では「公称感度電流は何mAか」ではなく「次の組み合わせのうち正しいものはどれか」という形で3種類の組み合わせが問われることが多い。「200・400・800の3つがセット」として丸ごと記憶することが重要だ。
語呂合わせ2:警戒区域の面積を「ゴヒャク(500)m²の五百円玉エリア」で覚える
漏電火災警報器の警戒区域
1つの警戒区域に設置できる変流器(漏電電流を検出するセンサー)の範囲を定める基準値だ。
| 基準項目 | 数値 |
|---|---|
| 1警戒区域の面積 | 500m²以下 |
語呂合わせ:「五百円玉(500円)でゴヒャク(500m²)を守る警戒エリア」
- 「五百円玉」は「500」という数字を視覚的に思い出させる
- 「ゴヒャク(500m²)を守る」は面積500m²以下の警戒区域のイメージ
- 500円玉1枚のサイズを思い浮かべながら「1枚で1エリア(500m²)」と覚える
関連する数値との区別:自動火災報知設備の警戒区域も「600m²以下」という近い数値があるため混同しやすい。「漏電は500、火報は600」というセット比較で記憶しておくと区別しやすい。
語呂合わせ3:点検周期を「機器はハン年(半年)、総合は一年」で覚える
漏電火災警報器の点検周期
消防設備士の点検には機器点検と総合点検の2種類がある。
| 点検の種類 | 周期 |
|---|---|
| 機器点検 | 6ヶ月(半年)に1回 |
| 総合点検 | 1年に1回 |
語呂合わせ:「機器はハン年(半年)でカンタンチェック、総合はイチネン(1年)で本格点検」
- 「機器はハン年(半年)」は機器点検の周期(6ヶ月=半年)をそのまま表現
- 「カンタンチェック」は機器点検が外観・機能確認程度の点検であるイメージ
- 「総合はイチネン(1年)で本格点検」は総合点検が作動試験まで含む本格的な内容であることを示す
試験での注意点:問題では「機器点検と総合点検の両方の周期を問う」形式が多い。両方の数値をセットで即答できるようにしておくことが重要だ。「機器6ヶ月・総合1年」を1セットで覚える。
語呂合わせ4:接地工事の種類を「ABCDは厳しさ逆順(Aが一番厳しい)」で覚える
接地工事の4種類と接地抵抗値
基礎的知識(電気)科目で出題される接地工事の種類は、アルファベット順と接地抵抗値の大小が逆になっているため混同しやすい。
| 接地工事の種類 | 接地抵抗値 | 主な用途 |
|---|---|---|
| A種接地工事 | 10Ω以下 | 高圧・特別高圧機器のケース接地 |
| B種接地工事 | 150Ω以下(変圧器の中性点) | 変圧器の二次側中性点 |
| C種接地工事 | 10Ω以下 | 300V超の低圧機器のケース接地 |
| D種接地工事 | 100Ω以下 | 300V以下の低圧機器のケース接地 |
語呂合わせ:「ABCDは英語のアルファベット順だが、接地の厳しさはAが最強(最低の抵抗値)」
- 「A種は最強(最低の抵抗値10Ω)」:A種が最も電気的に厳しい接地工事
- 「D種は最弱(最高の抵抗値100Ω)」:D種が最も緩い接地工事
- C種とA種がともに「10Ω以下」であることに注意(「AC(エーシー)は10(テン)オームでペア」と覚える)
試験での注意点:A種とC種が同じ「10Ω以下」という点で混乱する受験者が多い。「A種とC種は抵抗値が同じだが、用途(電圧の範囲)が違う」という理解で対応できる。
語呂合わせ5:点検報告の周期を「特定はイチネン(1年)・非特定はサンネン(3年)」で覚える
防火対象物の種類別の点検報告周期
法令科目(共通法令)で必ず出題される点検報告の周期だ。消防設備士共通の知識として乙7に限らず覚えておくべき数値だ。
| 防火対象物の種類 | 点検報告の周期 |
|---|---|
| 特定防火対象物(不特定多数が出入りする施設) | 1年に1回 |
| 非特定防火対象物(工場・事務所・共同住宅など) | 3年に1回 |
語呂合わせ:「特定(百貨店・ホテル・病院)はイチネン(1年)でキビシク、非特定はサンネン(3年)でノンビリ」
- 「特定はキビシク(1年)」:不特定多数が利用する危険度の高い施設は毎年報告
- 「非特定はノンビリ(3年)」:利用者が限定される施設は3年に1回
- 「不特定多数→高リスク→短い周期(1年)」という論理で覚えると逆転しにくい
特定防火対象物の例(覚え方のヒント):百貨店・ホテル・旅館・飲食店・カラオケ・病院・福祉施設など、知らない人が多く利用する場所がイメージしやすい。「特定は「どこでもドア」みたいな場所(誰でも入れる)」と覚えるとイメージしやすい。
語呂合わせ6:変流器の設置基準を「全線(ぜんせん)貫通・接地線(せっちせん)除外」で覚える
変流器の正しい設置方法
変流器(漏電電流を検出するセンサー)の設置方法は、実技(鑑別)でも記述問題として出題される重要知識だ。
| 設置条件 | 正しい内容 | よくある誤り |
|---|---|---|
| 電線の貫通 | 電路の全相を変流器に通す | 1本だけ通す(誤り) |
| 接地線の扱い | 接地線(アース線)は貫通させない | 接地線も一緒に通す(誤り) |
| 三相3線式の場合 | 3本全てを通す | 2本だけ通す(誤り) |
| 単相2線式の場合 | 2本両方を通す | 1本だけ通す(誤り) |
語呂合わせ:「全線(全ての電線)を通せ、接地線は通すな——これが変流器の鉄則」
- 「全線(ぜんせん)通せ」:電路の全相(三相なら3本、単相なら2本)を必ず全部通す
- 「接地線は通すな」:接地線(アース線)だけは変流器に貫通させてはいけない
- 接地線を通すと漏電検出の誤作動が起きる——理由を理解すると記憶が定着する
試験での出題形式:実技問題では「変流器の設置図に誤りがあります。誤っている点を答えなさい」という形式で、接地線も一緒に貫通させた図が「誤り」として提示される。「接地線は通さない」を確実に記憶しておくことが正解への鍵だ。
語呂合わせ7:受信機の1級・2級を「1級は大学院(高機能)・2級は大学(標準)」で覚える
漏電火災警報器の受信機の種類
受信機には1級と2級の区別があり、接続できる変流器の数と機能が異なる。
| 受信機の種類 | 接続できる変流器の数 | 機能の特徴 |
|---|---|---|
| 1級受信機 | 1〜5個(複数の変流器に対応) | 警戒区域ごとの地区表示が可能 |
| 2級受信機 | 1個(1つの変流器のみ) | 単純な警報のみ(地区表示なし) |
語呂合わせ:「1級は「イチゴ(1〜5個)」まで対応できる上位機種、2級は「ニとペア(1個)」のシンプル機種」
- 「1級はイチゴ(1〜5個)」:1級受信機は変流器を最大5個まで接続できる
- 「2級はニとペア(1個)」:2級受信機は変流器を1個しか接続できないシンプルな仕様
- 1級の方が高機能(複数の変流器・地区表示)、2級は基本機能のみという上下関係
試験での注意点:「1級受信機には変流器を何個まで接続できるか」という数値問題として出題されることが多い。「最大5個」という上限値を確実に覚えておくことが重要だ。
語呂合わせ一覧まとめ
| 番号 | 暗記テーマ | 語呂合わせ・覚え方 |
|---|---|---|
| 1 | 感度電流の3種類 | 「ニヨンハ(2・4・8)はダブルで育つ漏電センサー」 |
| 2 | 警戒区域の面積 | 「五百円玉でゴヒャク(500m²)を守る警戒エリア」 |
| 3 | 点検周期 | 「機器はハン年(半年)・総合はイチネン(1年)」 |
| 4 | 接地工事の種類 | 「ABCDは厳しさ逆順、Aが最強(10Ω)、Dが最弱(100Ω)」 |
| 5 | 点検報告の周期 | 「特定はイチネン(1年)・非特定はサンネン(3年)」 |
| 6 | 変流器の設置基準 | 「全線(ぜんせん)通せ、接地線は通すな」 |
| 7 | 受信機の1・2級 | 「1級はイチゴ(1〜5個)、2級はニとペア(1個)」 |
語呂合わせを得点に変える3ステップ
ステップ1:語呂合わせを声に出して3回繰り返す
語呂合わせは目で読むだけでなく、声に出すと聴覚と口の筋肉記憶が加わり定着率が上がる。1つの語呂合わせにつき3回声に出して復唱してから次に進もう。通勤・通学中に声に出せない場合は、口の動きだけでも効果がある。
ステップ2:語呂合わせを覚えた直後に練習問題を2〜3問解く
語呂合わせを覚えた直後に同テーマの練習問題を解くと、「語呂合わせの知識を実際の選択肢に変換できるか」を確認できる。正解できた語呂合わせは定着しており、間違えた語呂合わせは修正が必要だと分かる。
ステップ3:試験当日は開始直後に余白に書き出す
試験が始まったら、問題用紙の余白に「200・400・800mA/500m²/6ヶ月・1年/A種10Ω・D種100Ω」などの数値を書き出しておく。後半で記憶が曖昧になっても、書き出したメモを見て確実に正答できる。
関連する問題演習
- 消防設備士乙7 練習問題(構造機能・整備)
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