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【2026年版】消防設備士乙4の難易度・合格率|乙6との比較も徹底解説

ぴよパス編集部

この記事で分かること

  • 消防設備士乙4の最新合格率データと推移
  • 科目別の難しさと不合格になりやすいポイント
  • 消防設備士乙6や他資格との難易度比較
  • 乙4が「難しい」といわれる理由の実態

消防設備士乙4の合格率:約35〜40%

消防設備士乙種第4類(以下、乙4)の合格率は、過去数年間のデータで約35〜40%で推移しています。

年度受験者数(概算)合格率
令和4年度(2022年度)約28,000人約36%
令和5年度(2023年度)約29,000人約38%
令和6年度(2024年度)約27,000〜29,000人約35〜39%

※ 合格率は一般財団法人消防試験研究センターの公表データをもとにぴよパス編集部が集計・算出したものです。

乙4は消防設備士試験の中で受験者数が最も多い試験です。自動火災報知設備(自火報)は建物への設置義務が広範囲にわたるため、設備工事・点検業界での需要が非常に高い資格です。年間受験者数が3万人近くに上る点も、乙4の注目度の高さを示しています。


「合格率35〜40%」の数字をどう読み解くか

合格率だけを見れば「3〜4人に1人以上が合格する試験」ですが、この数字の背景を理解することが重要です。

受験者層が多様で、実質難易度は高め

乙4は受験資格が不要(誰でも受験可能)なため、職場から半ば強制的に受験させられるケースや、十分な準備ができていないまま試験に臨む受験者が一定数います。しっかり対策した受験者だけを母数にすれば合格率はもっと高いと考えられますが、実際の試験内容は「電気」の知識が問われる分野が多く、文系出身者や実務経験のない受験者には難しく感じられる傾向があります。

電気の知識が問われる点が他の乙種と異なる

乙6(消火器)や乙5(避難器具)と大きく異なるのは、乙4では電気回路の知識が実質的に必須という点です。自動火災報知設備は電気機器の塊であり、感知器の種類・回路の接続方法・配線規格など、電気系の知識なしには正解できない問題が多数出題されます。

足切り制度が合否を分ける

乙6と同様に、乙4にも「各科目40%以上」という足切りルールがあります。全体の得点が高くても、特定の科目で40%を下回ると不合格になります。電気の苦手な受験者が「基礎的知識(電気)」で足切りになるケースが散見されます。


科目別の難易度分析

消防関係法令(10問):難易度★★☆☆☆

消防法・消防法施行令・消防法施行規則に基づく設置基準・免除規定・点検周期などが問われます。暗記中心の科目であり、数字(設置義務が生じる面積・延べ面積・階数の閾値など)と用語の定義をしっかり押さえれば安定して得点できます。

乙4特有のポイントとして、自動火災報知設備の設置が義務付けられる防火対象物の種別(消防法施行令別表第1)が頻出です。特定防火対象物と非特定防火対象物の区別、用途ごとの設置面積基準は必ず覚えましょう。

基礎的知識(電気)(5問):難易度★★★★☆

乙4最大の山場であり、文系出身者が最も苦戦する科目です。 出題テーマはオームの法則・直列・並列回路の計算・合成抵抗・コンデンサ・電流と電圧の関係・電磁誘導など、中学〜高校レベルの電気の知識が求められます。

この科目の怖さは「5問しかないのに足切りライン(40%)が2問」という点です。3問以上間違えると、他の科目で高得点を取っていても不合格になります。電気の知識がゼロの状態からでは、短期間での習得が難しいため、学習計画の最初期から取り組むことが重要です。

構造・機能及び整備(15問):難易度★★★☆☆

自動火災報知設備を構成する機器(受信機・発信機・感知器・中継器・音響装置など)の種類・構造・機能が問われます。出題数が15問と最多であるため、ここで高得点を取れるかが合否を大きく左右します。

感知器の種類(スポット型・分布型・光電式・差動式・定温式など)の違いと適応場所の覚え方が重要なテーマです。種類が多くて混乱しやすいですが、表形式で整理しながら学習すると効率的です。

実技(鑑別等)(5問):難易度★★★★☆

全問記述式で、消防設備の写真・イラストを見て名称・用途・設置基準を答える形式です。機器の見た目と名称を一致させる必要があり、テキストの文字情報だけでは対応できません。

特に「感知器の種類の写真鑑別」と「配線図の読み取り」が難問として知られています。実技は5問中3問以上(60%以上)の正解が必要なため、1〜2問のミスが合否に直結します。


消防設備士乙6・他資格との難易度比較

乙種同士の比較

種別対象設備おおよその合格率難易度
乙1類屋内消火栓設備など約35〜40%★★★☆☆
乙2類泡消火設備約30〜40%★★★☆☆
乙3類不活性ガス消火設備など約35〜40%★★★☆☆
乙4類自動火災報知設備など約35〜40%★★★★☆
乙5類避難器具約40〜45%★★☆☆☆
乙6類消火器約39%★★★☆☆
乙7類漏電火災警報器約50〜60%★★☆☆☆

合格率だけを見ると乙4と乙6は同程度ですが、学習内容の難易度では乙4のほうが一段上という評価が一般的です。乙6は機械系の知識、乙4は電気系の知識が問われる点で性格が異なります。電気の基礎がある方(電気工事士・電験三種など取得済み)は乙4のほうが取り組みやすく感じる場合もあります。

乙4と乙6の難易度比較まとめ

比較項目乙4乙6
合格率約35〜40%約39%
基礎知識科目電気(難)機械(やや難)
実技難度感知器の鑑別・配線図消火器の外観鑑別
覚える機器の種類多い(感知器の種類が豊富)中程度(消火器の種類は多くない)
電気知識の必要性高い低い

乙6の試験内容・難易度については、消防設備士乙6の難易度・合格率を詳しく見るもあわせてご参照ください。

他の国家資格との難易度比較

資格名合格率難易度感
消防設備士乙4約35〜40%★★★★☆
消防設備士乙6約39%★★★☆☆
危険物取扱者乙4約37%★★★☆☆
第二種電気工事士(筆記)約60%★★☆☆☆
第一種電気工事士(筆記)約40〜45%★★★☆☆
宅地建物取引士約15〜17%★★★★☆

合格率は危険物乙4と近い水準ですが、電気の計算問題が含まれる分、純粋な学習難易度は危険物乙4より高めと感じる受験者が多いのが実情です。


不合格になりやすいパターンと対策

パターン1:電気の基礎知識が足りない

文系出身・電気未経験の受験者に多いパターンです。「基礎的知識(電気)」の5問で3問以上失点し、足切りになります。

対策:電気の計算問題は公式を暗記するだけでなく、実際に数値を入れて計算する練習を繰り返しましょう。オームの法則・合成抵抗の計算から始め、コンデンサ・コイルの特性まで段階的に学習します。

パターン2:感知器の種類を覚えきれない

「感知器の種類が多すぎて混乱した」という声は受験者の間で非常に多く聞かれます。スポット型・分布型・光電式・差動式・定温式・複合式など、組み合わせが複数存在するため、体系的な整理がなければ試験本番で混乱します。

対策:感知器を「検出原理」と「形状(スポット・分布)」の2軸で表に整理し、それぞれの適応場所(厨房・倉庫・ホールなど)とセットで覚えます。

パターン3:実技(鑑別)を後回しにする

筆記の学習に集中しすぎて、実技練習が不十分なまま試験を迎えるパターンです。実技は記述式のため、答えを知っていても書けなければ得点になりません。

対策:学習の中盤から実技問題を並行して取り組む。機器の写真・イラストを見て名称を正確に書く練習を積み重ねましょう。


まとめ:電気の知識がカギを握る試験

消防設備士乙4は、消防設備士試験の中でも受験者数・社会的需要ともにトップクラスの資格です。

  • 合格率は約35〜40%で、乙種の中でも難易度はやや高め
  • 「基礎的知識(電気)」の足切りが最大のリスク
  • 感知器の種類の多さと実技(鑑別)の記述が難所
  • 電気工事士など電気系資格の取得経験があると有利
  • 独学合格は十分可能だが、60〜100時間程度の学習時間が必要

自動火災報知設備の点検・整備に従事するためには必須の資格であり、ビル管理・設備業界でのキャリアアップに直結します。早めに対策を開始し、電気の基礎から段階的に積み上げていきましょう。

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