講習の最後には修了試験があります。ぴよパスでは、労働安全衛生法令・告示で確かめたオリジナルの四肢択一60問を、講習の4科目に分けて無料で公開しています。講習の前の予習と、修了試験の前の確認に使えます。
作業主任者が要る作業 (施行令第6条第14号)
- 対象は、スラブや桁などのコンクリートの打設に用いる型枠を支持する仮設の設備 (型枠支保工) の、組立て又は解体の作業です。
- 足場と違い、高さの要件はありません。
- ずい道等のアーチや側壁の型枠支保工の作業は、別の作業主任者です (施行令第6条第10号の3・安衛則第383条の4)。
作業主任者の職務は労働安全衛生規則第247条に3つ書かれています。作業の方法を決定して作業を直接指揮すること、材料の欠点の有無並びに器具及び工具を点検して不良品を取り除くこと、作業中に要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視することです。
技能講習と修了試験の形式 (告示と登録教習機関の案内から)
講習の科目と時間は、型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習規程 (昭和47年労働省告示第108号) の第3条で次のように決まっています。実技講習はありません。
| 講習科目 | 講習時間 | 練習問題 |
|---|---|---|
| 作業の方法に関する知識 | 7時間 | 29問 |
| 工事用設備、機械、器具、作業環境等に関する知識 | 3時間 | 13問 |
| 作業者に対する教育等に関する知識 | 1.5時間 | 6問 |
| 関係法令 | 1.5時間 | 12問 |
修了試験について、告示第5条は講習科目について筆記試験又は口述試験で行うと決めています。全国共通の配点と合格基準を定めた通達の本文は、今回調べた範囲では確かめられませんでした。機関の案内では、時間は1時間とするところがあり (建設業労働災害防止協会の大阪府支部・群馬県支部・岡山県支部)、形式は岡山県支部が「マークシート方式」と案内しています (2026年11月時点)。合格の線と問題数を公表している機関は見つかりませんでした。受講する機関の案内で確かめてください。
数字で決まる論点 — 支柱の種類で変わる水平つなぎ
水平つなぎと継ぎ方は、支柱の種類ごとに決まっています (安衛則第242条)。
| 支柱 | 水平つなぎ | 継ぎ方など |
|---|---|---|
| 鋼管 (パイプサポートを除く) | 高さ2m以内ごとに二方向 | 上端にはり等を載せるときは鋼製の端板で固定 |
| パイプサポート | 高さが3.5mを超えるときに、2m以内ごとに二方向 | 3本以上継がない。継ぐときは4以上のボルト又は専用の金具 |
| 鋼管枠 | 最上層と5層以内ごとに、5枠以内ごとの箇所 | 枠の間に交差筋かい |
| 組立て鋼柱 | 高さが4mを超えるときに、4m以内ごとに二方向 | 上端に鋼製の端板 |
| 木材 | 高さ2m以内ごとに二方向 | 継ぐときは2個以上の添え物 |
組立図と設計荷重 (安衛則第240条)
組立図には、支柱、はり、つなぎ、筋かい等の部材の配置、接合の方法及び寸法を示します。設計の決まりでは次の数字を押さえます。
- 設計荷重は、型枠支保工が支える物の重量に相当する荷重に、型枠1m²につき150kg以上の荷重を加えたものです。
- 上端に作用しても安全な水平方向の荷重は、鋼管枠を支柱とするものが設計荷重の2.5%、それ以外のものが5%です。
- 敷板や敷角をはさんで段状に組み立てるときは、やむを得ない場合を除き2段以上はさみません (第243条)。
取り違えやすい論点
- 「3.5m」の2つの意味: 支柱の高さが3.5m以上の型枠支保工は、工事の開始の日の30日前までに計画を労働基準監督署長に届け出ます (安衛法第88条第1項・安衛則 別表第七)。パイプサポートの水平つなぎは3.5mを「超える」ときです。「以上」と「超える」で境目が違います。
- 沈下と滑動: 沈下の防止は敷角の使用やくいの打込みなど (第242条第1号)、脚部の滑動の防止は脚部の固定や根がらみの取付けなどです (同第2号)。
- 誰の義務か: 作業の方法の決定と直接指揮は作業主任者の職務で、組立図の作成や打設前の点検は事業者の義務です。
- 打設の日の点検: コンクリートの打設の作業では、その日の作業を開始する前に型枠支保工を点検し、異状を認めたときは補修します。作業中に異状が認められた際の作業中止のための措置は、あらかじめ講じておきます (第244条)。
- 最近の改正: 立入禁止は2025年4月から、禁止する旨を見やすい箇所に表示するなどの方法で禁止する形になり、2026年4月からは「関係する作業従事者以外の者」という言い方です (第245条第1号)。古いテキストの言い方と違うことがあります。
ぴよパスの60問は科目ごとに解けるので、苦手な科目だけをくり返すこともできます。法令は2026年10月1日時点で施行されているもので作っています。2027年4月1日に施行される改正は、この60問の正解の根拠にしていません。
練習問題と解説は無料です。20問・60分の模擬試験 (Premium) は模擬試験のページから受けられます。問題数と時間はぴよパスの設定で、機関の修了試験の形を再現したものではありません。
受講資格と費用
受講資格は、型枠支保工の組立て又は解体に関する作業に3年以上従事した経験がある人、大学・高専・高校・中等教育学校の土木又は建築の学科を卒業して2年以上の経験がある人などです (労働安全衛生規則 別表第六)。受講料は機関で違い、2026年11月時点の例 (税込・テキスト代込み) では、建設業労働災害防止協会の岡山県支部が会員9,581円、神奈川支部が14,785円、大阪府支部が17,255円でした。
まとめ
- 講習は学科4科目・13時間で、実技はなく、修了試験は筆記試験又は口述試験です。
- 作業主任者が要るのは型枠支保工の組立て又は解体の作業で、高さの要件はありません。
- 支柱の種類ごとの水平つなぎ、150kg、2.5%と5%、3.5mの届出、事業者と作業主任者のどちらの義務かを先に固めると、修了試験の失点を減らせます。
関連記事
- 足場の組立て等作業主任者の修了試験 練習問題60問 — 同じ建設現場の作業主任者の技能講習
- 地山の掘削及び土止め支保工作業主任者の修了試験 練習問題60問 — 同じ建設現場の作業主任者の技能講習
出典
- 型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習規程 (昭和47年労働省告示第108号・厚生労働省 法令等データベース): https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=74131000&dataType=0&pageNo=1 (2026年11月6日確認)
- 厚生労働省「安全関係技能講習等修了者数」: https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001598253.pdf (2026年11月6日確認)
- e-Gov 法令検索「労働安全衛生法」「労働安全衛生法施行令」「労働安全衛生規則」(2026年10月1日時点で施行の版)


