結論: 12 週で 100 時間達成、3 ブロックに分けて運用する
簿記学習が完全に初めての社会人・学生・主婦が合格までに必要な時間は、独学で 80〜100 時間 が標準です。これを 1 日 1 時間ペースで割ると 12 週 (約 3 か月) で完走できます。
ただし「100 時間勉強したら合格する」のではなく、「100 時間を何にどう使ったか」で合格率が決まります。本ロードマップは、初学者がつまずきやすい順番を踏まえた 12 週 × 3 ブロック で設計しています。
| ブロック | 週 | テーマ | 時間 |
|---|---|---|---|
| 第 1 ブロック | Week 1-4 | 簿記の言語習得 (仕訳・勘定科目・転記・試算表) | 30 時間 |
| 第 2 ブロック | Week 5-8 | 第1問仕訳 (45 点) + 第2問補助簿 (20 点) | 30 時間 |
| 第 3 ブロック | Week 9-12 | 第3問精算表/財務諸表 (35 点) + 直前期 60 分演習 | 40 時間 |
編集部の見立てでは、Week 1-4 の「簿記の言語習得」を急ぎすぎる初学者ほど Week 5 以降でつまずきます。仕訳の概念 (借方・貸方・勘定科目) を体に染み込ませる時間を惜しまず、Week 4 終了時に「テキストを読まなくても仕訳が頭に浮かぶ」状態を作るのが合格率を決めます。
勉強時間配分の詳細は、別記事の勉強時間記事を参照してください
Week 1-4: 簿記の言語を覚える (30 時間)
最初の 4 週は「簿記の用語が新しい言語のように感じる」状態を克服する期間です。1 日 1 時間ペースで以下のように進めます。
Week 1: 簿記の基礎概念 (7 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 1-2 | テキストの第 1 章「簿記とは」を読み、貸借対照表・損益計算書の構造を理解する |
| Day 3-4 | 借方/貸方の使い分けを覚える (左=借方/右=貸方の物理的位置で記憶) |
| Day 5-6 | 主要勘定科目 20 個を覚える (現金・売掛金・買掛金・売上・仕入 等) |
| Day 7 | 第 1 章の章末問題で理解度確認 |
Week 1 終了時に「現金で 1,000 円の商品を仕入れた」を「(借)仕入 1,000 / (貸)現金 1,000」と書ける状態が目標です。
Week 2: 仕訳と転記 (7 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 8-10 | 仕訳のルール (5 要素の増減と借方/貸方の関係) を体系学習 |
| Day 11-12 | 仕訳から総勘定元帳への転記を実演 |
| Day 13-14 | 試算表の作成手順 (合計試算表→残高試算表→合計残高試算表) を覚える |
Week 3: 現金預金・商品売買 (7 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 15-16 | 現金出納帳・小口現金・当座預金の処理 |
| Day 17-19 | 3 分法 (仕入・売上・繰越商品) の仕訳と決算修正 |
| Day 20-21 | 売掛金/買掛金 + 約束手形/受取手形 |
Week 4: 債権債務・固定資産 (9 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 22-23 | 貸付金/借入金・前払金/前受金・未収金/未払金 |
| Day 24-25 | 有形固定資産 (取得・減価償却・売却) |
| Day 26-27 | 純資産・税金 (消費税・法人税) |
| Day 28 | テキスト第 1-4 章までの章末問題まとめ復習 |
Week 4 終了時に「テキスト第 1-4 章を読まずに章末問題の 70% 以上が解ける」状態が合格圏への入口です。
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Week 5-8: 第1問仕訳と第2問補助簿を固める (30 時間)
中盤の 4 週は第1問 (仕訳 15 問・45 点) と第2問 (補助簿/勘定/伝票・20 点) を集中対策します。合計 65 点を取れる状態にすると、第3問が苦手でも合格点 70 点に到達しやすくなります。
Week 5: 仕訳 Web アプリで反復 (7 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 29-30 | テキスト付属の仕訳 Web アプリで 1 問 30 秒以内を目標に反復 |
| Day 31-32 | 通勤・休憩時間にスマホで仕訳練習 (累計 100 問 / 日) |
| Day 33-35 | 仕訳問題集の第 1〜3 章を 1 周 (約 80 問) |
Week 6: 仕訳の応用 (7 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 36-37 | 決算整理仕訳の基礎 (売上原価計算 [仕入]/[繰越商品]) |
| Day 38-39 | 貸倒引当金・減価償却 (定額法/間接法) |
| Day 40-42 | 前払/未払/前受/未収・消費税の処理 |
Week 7: 第2問対策 補助簿 (7 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 43-44 | 現金出納帳・当座預金出納帳 |
| Day 45-46 | 売掛金元帳・買掛金元帳 |
| Day 47-49 | 商品有高帳 (先入先出法・移動平均法) |
Week 8: 第2問対策 勘定・伝票 (9 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 50-51 | 総勘定元帳の勘定記入 (繰越額・次期繰越) |
| Day 52-53 | 3 伝票制 (入金伝票・出金伝票・振替伝票) |
| Day 54-55 | 5 伝票制と伝票から仕訳起票 |
| Day 56 | Web 模擬試験で第1問+第2問のみ解いて 50/65 点以上取れるか確認 |
Week 8 終了時に 「Web 模擬試験で第1問 + 第2問のみで 50 点以上」 が取れていれば、第3問で 20 点取るだけで合格圏到達です。
Week 9-12: 第3問精算表と直前期演習 (40 時間)
最後の 4 週は第3問 (精算表/財務諸表・35 点) を中心に攻略します。簿記3級で落ちる人の最大要因は「第3問で 10 点台に沈む」ことなので、ここに時間を集中投入します。
Week 9: 決算整理仕訳の体系化 (8 時間)
決算整理仕訳の典型 8 パターンを覚えます。
| パターン | 内容 |
|---|---|
| 1 | 売上原価計算 (仕入/繰越商品の差引法) |
| 2 | 売掛金/買掛金の残高調整 |
| 3 | 貸倒引当金の設定 (差額補充法) |
| 4 | 減価償却 (定額法・間接法) |
| 5 | 前払/未払の処理 (経過勘定) |
| 6 | 前受/未収の処理 |
| 7 | 消費税の精算 (仮払/仮受) |
| 8 | 当期純利益の算定 (損益勘定への振替) |
Week 10: 精算表の作成手順 (8 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 64-65 | 残高試算表 → 修正記入 (決算整理仕訳) → 損益計算書 → 貸借対照表 の流れを反復 |
| Day 66-67 | 精算表問題 5 題演習 (各 30 分 × 5) |
| Day 68-70 | 精算表問題 5 題演習 (各 30 分 × 5) + 弱点修正 |
Week 11: 財務諸表作成形式 (8 時間)
第3問では精算表だけでなく、損益計算書 (P/L) と貸借対照表 (B/S) を直接作成する形式も出題されます。
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 71-72 | P/L 作成の手順 (収益・費用の集計、当期純利益の表示) |
| Day 73-74 | B/S 作成の手順 (資産・負債・純資産の表示、貸倒引当金/減価償却累計額の表示) |
| Day 75-77 | P/L + B/S 両方の問題 5 題演習 |
Week 12: 直前期 60 分本試験形式演習 (16 時間)
| 日 | やること |
|---|---|
| Day 78-79 | 予想問題集の本試験形式 60 分演習 (第 1 回・第 2 回) + 自己採点 |
| Day 80-81 | Web 模擬試験 60 分演習 (1 回目・2 回目) + 章別得点分析 |
| Day 82-83 | 予想問題集 60 分演習 (第 3 回・第 4 回) + 弱点問題の再演習 |
| Day 84 | Web 模擬試験 60 分演習 (3 回目) + 受験当日の準備確認 |
Week 12 終了時に 本試験形式 60 分演習で 5 回以上 (3 回連続 70 点以上) が達成できれば、合格圏に確実に届きます。
12 週ロードマップが破綻した時のリカバリープラン
12 週で進めない・進捗が遅い場合は、以下のパターンで延長します。
| 問題 | 検出時期 | リカバリー |
|---|---|---|
| Week 4 で章末問題が 50% 以下 | Day 28 | Week 5 をテキスト第 1-4 章の再読に充当 (+ 7 時間) |
| Week 8 で第1問 + 第2問が 40 点未満 | Day 56 | Week 9-10 を仕訳反復に投入 (合計 14 週) |
| Week 11 で第3問が 15 点未満 | Day 77 | 受験日を 2 週間延長して決算整理仕訳を再演習 (合計 14 週) |
| 直前期に時間配分が崩れる | Day 80 | 第1問 → 第3問 → 第2問 の順 (合計点 80 点先確保) で本番に挑む |
CBT は受験日変更が柔軟 (3 日前まで予約変更可能) なので、無理に当初予定の試験日に挑むより、リカバリープランで 14 週に延長する方が合格率が上がります。
CBT を選ぶ初学者向けの注意点
CBT を選ぶ場合、初学者が見落としやすい 3 点があります。
1. 画面操作の慣れに 2-3 時間追加が必要
CBT は画面で電卓を使い、用紙に下書きをし、画面で回答を入力します。紙のテキストだけで学習すると本番の画面操作に 5-10 分を浪費するため、Week 11-12 の演習で必ず Web 模擬試験プログラム (テキスト付属 or 出版社サイト) を使ってください。
2. 受験予約は 3 日前まで
CBT は受験日の 3 日前までに CBT-Solutions のサイト で予約完了が必要です。直前期の Week 12 で予約しても間に合わないケースがあるので、Week 8-10 のうちに予約しておくのが安全です。
3. 受験料 + 事務手数料の合計
CBT の受験料は 3,300 円ですが、事務手数料 550 円が別途かかります。合計 3,850 円。複数回受験する場合は 1 万円超になるため、12 週ロードマップで 1 発合格を目指す方が結果的に安く済みます。
ロードマップ完走後のチェックリスト
Week 12 終了時、受験前に以下が達成されているか確認してください。
- 仕訳 Web アプリで 1 問 30 秒以内に解ける
- 第1問 (仕訳 15 問) を 15 分以内に終わらせる時間配分が身についている
- 決算整理仕訳の典型 8 パターンを覚えている
- 精算表または P/L + B/S を 30 分以内に完成させられる
- 本試験形式 60 分演習で 3 回連続 70 点以上が取れる
- CBT 受験者は Web 模擬試験プログラムで画面操作に慣れている
- 受験予約 (CBT) または受験票確認 (統一試験) が完了している
12 週のロードマップは「100 時間勉強したら自動的に合格する」プランではなく、「100 時間で第1問・第2問・第3問の 3 部すべてで得点できる状態を作る」設計です。順番を守って進めれば、初学者でも合格圏に届きます。
出典:













