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中小企業診断士の1次試験と2次試験の違い|7科目マークと4事例筆記の攻略順

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中小企業診断士の1次試験と2次試験の違い|7科目マークと4事例筆記の攻略順
目次

中小企業診断士は、経営コンサルティングに関する唯一の国家資格 (名称独占資格) です。弁護士や税理士のような独占業務はありませんが、経営診断・助言や、よろず支援拠点をはじめとする公的支援機関の専門家として幅広く活躍できます。この資格の関門は「1次試験」と「2次試験」という二段構えで、両者は出題形式も問われる力もまったく異なります。違いを誤解したまま走り出すと、1次は通っても2次で足踏みしがちです。この記事では、出題形式・合格基準・日程・費用・合格率を公式情報で整理し、財務会計を軸にした攻略順までを示します。数値は年度で改定されるため、申込前に中小企業診断協会の公式案内で最新を確認してください。

中小企業診断士はどんな資格か

中小企業診断士は「中小企業支援法」に基づく国家資格で、試験は一般社団法人 中小企業診断協会 (中小企業庁の登録試験機関) が実施しています。位置づけを最初に押さえておくと、学習のゴールが見えやすくなります。

項目内容
資格の性質経営コンサルティングの国家資格 (名称独占)
独占業務なし (名称を独占、業務は開放)
主な活躍の場経営診断・助言、公的支援機関の専門家派遣、企業内診断士
受験資格なし (年齢・学歴・実務経験不問)
試験の段階1次試験 → 2次試験 (筆記+口述) → 実務補習/実務従事で登録
実施機関一般社団法人 中小企業診断協会

「名称独占」とは、登録した人だけが「中小企業診断士」を名乗れるという意味です。業務そのものは資格がなくても行えますが、公的支援の現場では資格保有が信頼の証として重視されます。出典は中小企業庁および中小企業診断協会の公表情報です。

1次試験と2次試験の違いを一目で

まず全体像です。1次と2次は「測るもの」が違います。1次は知識のインプット量、2次はその知識を事例企業に当てはめて診断・助言する応用力を問います。

比較軸1次試験2次試験
形式マークシート (択一)筆記 (記述) +口述
科目数7科目4事例
問われる力知識の理解・暗記与件分析・診断・助言・記述
実施時期例年8月筆記は例年10月、口述は例年翌1月
合格の考え方総点60%以上+足切り回避相対的な得点上位
科目合格制度あり (一部科目の持ち越し可)なし

この「暗記の1次」「応用の2次」というギャップが、診断士学習の最大の特徴です。1次の知識は2次の土台になるため、無関係ではありません。むしろ1次で得た7科目の言葉を、2次では「経営者へのアドバイス」に翻訳し直す作業になります。

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1次試験の7科目とマークシート形式

1次試験は7科目で構成され、すべてマークシート方式です。例年8月の2日間で実施されます。科目ごとの位置づけを把握しておくと、得意・不得意の見取り図が描けます。

科目主な内容2次との関係
経済学・経済政策ミクロ・マクロ経済の理論間接的
財務・会計簿記・財務分析・ファイナンス事例IVに直結
企業経営理論経営戦略・組織・マーケティング事例I・IIに直結
運営管理生産管理・店舗販売管理事例IIIに直結
経営法務会社法・知的財産・契約間接的
経営情報システムIT・情報技術・統計間接的
中小企業経営・中小企業政策中小企業白書・支援施策間接的

財務会計・企業経営理論・運営管理の3科目は、後述する2次試験の事例に直結する「コア科目」です。経済学や経営情報システムが苦手でも、コア科目を固めておくと2次への接続がスムーズになります。なお出題範囲や配点は年度で見直されるため、詳細は公式案内で確認してください。

1次試験の合格基準と科目合格制度

1次試験の合格基準は「総得点の60%以上」かつ「40点未満の科目が1つもないこと」が目安です。1科目でも大きく崩すと、総点が足りていても合格にならない設計になっています。

項目内容 (目安)
合格基準総得点の60%以上
足切り1科目でも40点未満があると不合格
科目合格60点以上の科目は一定期間持ち越し可能
有効期間科目合格は当年含め一定年度内で利用

注目したいのが「科目合格制度」です。合格基準に届かなくても、60点以上を取った科目は次年度以降に免除を選べます。働きながら受験する人にとって、1年で7科目を一度に仕上げる負担を分散できる仕組みです。制度の適用条件や有効期間は改定されることがあるため、利用する際は公式案内で当年度のルールを確認しましょう。

2次試験の4事例と筆記の特徴

2次試験の筆記は、例年10月に4つの事例で実施されます。各事例は「与件文」と呼ばれる企業のケースを読み、設問に文章で答える形式です。正解が公表されない試験であり、模範解答は各予備校の推定にとどまる点も1次との大きな違いです。

事例テーマ関連する1次科目
事例I組織 (人事を含む) の戦略・管理企業経営理論
事例IIマーケティング・流通の戦略・管理企業経営理論
事例III生産・技術の戦略・管理運営管理
事例IV財務・会計の戦略・管理財務・会計

事例I〜IIIは記述の論理性と与件の読み取りが勝負で、事例IVは計算 (経営分析・CVP・NPVなど) が中心です。事例IVは唯一「答えが数値で定まる」部分が多く、簿記や財務分析の地力がそのまま得点につながります。財務が得意な受験者が2次で有利と言われるのは、この事例IVの安定感が理由です。

2次の口述試験と登録までの流れ

筆記に合格すると、従来は口述試験へ進みました。口述は筆記で出題された事例をもとに、面接形式で受け答えをする試験です。ただし令和8年度(2026年度)から2次の口述試験は廃止される旨が中小企業庁から公表されており、対象年度では筆記合格が2次合格に直結します(最新の実施有無は公式案内で確認してください)。そして合格後すぐに「中小企業診断士」を名乗れるわけではなく、登録には実務のステップが必要です。

ステップ内容
2次筆記試験4事例の記述 (例年10月)
2次口述試験筆記合格者が対象 (例年翌1月)
実務補習/実務従事合格後、規定日数の実務を経験
登録申請要件充足後に中小企業診断士として登録

口述試験の合格率は高く、筆記を通過できれば最後の関門は比較的越えやすいとされます。なお制度は見直しが入る場合があり、口述試験の取り扱いについては今後の変更が案内されることがあります。登録要件の最新情報は、必ず中小企業診断協会の公式案内で確認してください。

日程・受験料・合格率の目安

ここまでの数値を年度の実績とあわせて整理します。受験料は近年改定が続いているため、下表は目安として読み、申込時は公式の最新金額を確認してください。

項目1次試験2次試験
実施時期例年8月筆記10月・口述翌1月
受験料 (令和7年度)14,500円17,800円 (筆記)
合格率の目安おおむね20〜40%おおむね18〜20%
直近実績令和7年度 23.7%令和6年度 18.7%

加えて、1次と2次を同じ年に通す「ストレート合格率」はおおむね4〜8%とされ、難関国家資格の一つに位置づけられます。学習時間の目安は合計1,000時間前後 (700〜1,000時間という見立てが多い) で、計画的な積み上げが前提になります。なお令和8年度の1次試験は受験料が17,200円へ引き上げられると案内されており、年度による改定に注意が必要です。

財務会計を軸にした攻略順

最後に学習の順序です。診断士は範囲が広いため、闇雲に手を付けるより「2次に効く科目から固める」のが筋の良い進め方です。下表は一つの設計例です。

段階取り組みねらい
土台づくり財務・会計 (簿記の基礎)事例IVまで一気通貫で効く
コア科目企業経営理論・運営管理事例I〜IIIの言語を獲得
残り科目経済学・法務・情報・中小政策1次の総点と足切り回避
2次へ接続事例演習で知識を運用暗記を診断・助言へ翻訳

財務会計を最初の土台に置く理由は、1次の財務・会計と2次の事例IVの両方に長く効くからです。会計が苦手な人ほど、いきなり診断士の財務に挑むより、簿記で仕訳と財務諸表に慣れてから入ると挫折しにくくなります。簿記3級で全体像をつかみ、簿記2級で工業簿記・原価計算まで届かせると、事例IVの計算が「知っている処理」に変わります。

会計の入り口として、まずは簿記3級とはで試験概要をつかみ、独学で進めるなら簿記3級の独学の手順が参考になります。原価計算まで踏み込みたい段階では簿記2級とはで工業簿記の範囲を確認しておくと、診断士の財務分野への橋渡しがスムーズです。

次の一歩

中小企業診断士の関門は、暗記の1次 (7科目マークシート) と応用の2次 (4事例筆記+口述) という二段構えで、攻略の鍵は両方に効く財務会計を早めに固めることでした。まずは今年度の試験日程と受験料を中小企業診断協会の公式案内で確認し、学習カレンダーに8月 (1次) と10月 (2次筆記) を書き込むところから始めましょう。会計に不安があるなら、診断士の参考書を開く前に簿記3級の財務諸表から触れておくと、その後の事例IVがぐっと楽になります。広い試験範囲も、効く順番から積み上げれば一歩ずつ前に進みます。

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この記事の執筆者

ぴよパス編集部

ぴよパス編集部 / 資格試験コンテンツ編集

担当領域: 消防設備士、危険物取扱者、衛生管理者、ボイラー技士、冷凍機械責任者、 電気工事士、FP 技能検定、IT パスポート、宅地建物取引士、登録販売者 など 20 試験の問題作成・解説執筆を担当

公的機関の公表データ・法令の条文・試験実施団体の公式情報を一次資料として参照し、 記事の正確性を担保しています。問題はすべて編集部によるオリジナルで、12 項目の自動ガード (スキーマ検証、正答一意性、計算問題の再検算ほか) + 編集長による最終承認を経て公開しています。

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の結果を保証するものではありません。 試験の最新情報 (日程・受験料・合格基準等) は各試験実施団体の公式サイトで必ずご確認ください。 記事中に誤りを発見された場合は お問い合わせフォーム よりご指摘ください。

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