結論: 免除受験は20〜40時間、新規受験は50〜80時間が目安
危険物乙2の勉強時間は、自分が科目免除受験か新規受験かで二分します。乙4など他の乙種免状を持つ科目免除受験なら、対象は性質消火10問だけなので20〜40時間。乙2が最初の乙種となる新規受験は、法令と物理学化学を含む3科目35問を学ぶため50〜80時間が目安です。
| 受験タイプ | 学習対象 | 勉強時間の目安 | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 科目免除(他の乙種を保有) | 性質消火10問のみ | 20〜40時間 | 35分 |
| 新規受験(乙2が最初の乙種) | 法令15・物化10・性質消火10 | 50〜80時間 | 2時間 |
第2類は品名が7つと少なく暗記量が軽いため、免除受験の負荷は乙種のなかでも軽い部類です。新規受験は乙4とほぼ同水準の3科目を抱えることになります。試験そのものの概要は 危険物乙2とは で先に確認しておくと、ここからの学習計画が立てやすくなります。
勉強時間が二分する理由: 科目免除で範囲が3分の1になる
なぜ同じ乙2で勉強時間が倍ほど変わるのか。理由は科目免除で学習範囲が大きく削られるからです。
| 科目 | 新規受験 | 科目免除受験 |
|---|---|---|
| 危険物に関する法令 | 15問・要学習 | 免除 |
| 基礎的な物理学及び基礎的な化学 | 10問・要学習 | 免除 |
| 危険物の性質・火災予防・消火 | 10問・要学習 | 10問・要学習 |
| 合計 | 35問 | 10問 |
乙種の他類(第1・3・4・5・6類のいずれか)の免状を持っていると、法令と物理学化学が免除され、残るのは第2類固有の性質消火10問だけです。法令の条文暗記も物化の計算問題も外れるため、学習対象が3分の1以下に縮みます。これが免除受験の勉強時間が20〜40時間に収まる理由です。
逆に新規受験では、法令・物化を一から積み上げる必要があり、しかも各科目60%の足切りをすべて満たさないと合格できません。性質消火が得意でも法令で60%を割れば不合格になるため、3科目をバランスよく仕上げる時間が要ります。
広告
科目免除受験の勉強法: 性質消火を表で攻略する20〜40時間
免除受験は、学習対象が第2類7品名の性状・消火・注水可否に絞られます。20〜40時間の使い方を週単位で示します。
| 段階 | 内容 | 時間配分の目安 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 7品名の性状と消火方法を表で整理して覚える | 全体の4割 |
| 第2段階 | 注水可否と発生ガスを物質名から逆引きできるようにする | 全体の3割 |
| 第3段階 | 演習で正誤問題を回し、引っかけパターンに慣れる | 全体の3割 |
中心になるのが、注水できるかどうかの境目です。赤りん・硫黄は注水で冷却消火、鉄粉・金属粉・マグネシウムは水と反応して水素を発生するため注水厳禁で乾燥砂による窒息消火、硫化りんは水で有毒な硫化水素を出すため水系を避ける——この区別を表にして繰り返すのが核心です。物質別の詳しい論点は 危険物乙2 性質・消火攻略 に整理しています。
免除受験で落とし穴になりやすい点
範囲が狭いことは、油断にもつながります。
- 10問中6問で合格でも、範囲が狭いぶん1問の取りこぼしが合否に直結する
- 硫黄(第2類・注水可)と黄りん(第3類・水中保存)の混同が定番の引っかけ
- 発生ガス(水素・硫化水素・二酸化硫黄)を区別せず「危険」で止めると応用問題で落とす
基礎的な正誤問題が5〜6問、判断に迷う応用が4〜5問という構成が目安とされます。まず基礎を確実に固め、そのうえで引っかけに慣れる順番で進めると、35分の試験を落ち着いて解けます。
新規受験の勉強法: 3科目をバランスよく50〜80時間
乙2が最初の乙種となる新規受験は、法令・物化・性質消火の3科目を並行して進めます。配点と足切りを踏まえた配分が要です。
| 科目 | 出題数 | 学習の重点 | 時間配分の目安 |
|---|---|---|---|
| 法令 | 15問 | 出題数が多く配点比重が高い、暗記中心 | 全体の4割 |
| 物理学・化学 | 10問 | 頻出の計算と用語に絞る | 全体の3割 |
| 性質消火 | 10問 | 第2類の物質を表で整理 | 全体の3割 |
新規受験は各科目60%の足切りがあるため、苦手科目を捨てられません。出題数が最も多い法令を軸に据えつつ、物化は深入りせず頻出範囲に絞り、性質消火は第2類の物質を表で覚えるのが現実的です。教材は乙2単独のものが少ないため、乙1〜6の合本テキストから第2類の章を使うのが標準的な進め方です。
なお、これから乙種を始めるなら、教材が最も充実している乙4から入り、合格後に科目免除で乙2へ進む順番も合理的な選択肢です。学習方法を独学にするか講座にするかは 危険物乙2は独学か通信講座か で判断軸を整理しています。
1日あたりの学習量と期間の組み立て
総勉強時間を、無理なく続けられる日割りに落とし込みます。
| 受験タイプ | 1日30分 | 1日1時間 | 1日2時間 |
|---|---|---|---|
| 科目免除(20〜40時間) | 約6〜8週間 | 約3〜6週間 | 約2〜3週間 |
| 新規受験(50〜80時間) | 約3〜5か月 | 約2〜3か月 | 約1〜1.5か月 |
短期間に詰め込むより、表で整理した知識を毎日少しずつ演習で回す方が、暗記中心の第2類では定着しやすい進め方です。直前期は新しい範囲を広げず、注水可否や発生ガスといった取り違えやすい論点の復習に時間を充てると失点を抑えられます。社会人で平日の時間が取りにくい場合は、週末にまとめて演習する形でも、上の期間を目安に逆算すれば間に合います。
勉強時間を短く抑えられる人・多めに見ておくべき人
同じ受験タイプでも、必要な時間には個人差が出ます。誠実に仕分けします。
| 短く抑えられる人 | 多めに見ておくべき人 |
|---|---|
| 乙4など他の乙種を持ち免除受験できる | 乙2が最初の乙種で3科目を抱える |
| 化学の用語に抵抗が少なく表で覚えられる | 化学が完全に未経験で用語が頭に残りにくい |
| 1日でも毎日演習を回す習慣がある | 直前にまとめて詰め込む学習になりがち |
| 注水可否を理由ごと整理して暗記できる | 似た物質名を混同しやすい |
最も時間を短縮できるのは、乙4取得済みで免除受験ができ、化学用語にも抵抗が少ない人です。逆に新規受験かつ化学未経験なら、上限の80時間寄りで計画し、用語のつまずきに動画講座を併用する選択も現実的です。合格率の実像とあわせて負荷感を把握したい場合は 危険物乙2の合格率・難易度 を参照してください。
受験費用と試験概要の確認
学習計画とあわせて、費用と試験形式も押さえておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験手数料 | 5,300円(2024年5月改定後、科目免除でも同額) |
| 免状交付申請手数料 | 2,900円(合格後に都道府県知事へ申請) |
| 新規受験 | 3科目35問・2時間、各科目60%の足切り |
| 科目免除受験 | 性質消火10問・35分、6問以上で合格 |
| 実施団体 | 一般財団法人 消防試験研究センター |
受験手数料は新規でも科目免除でも5,300円で同額です。免除受験なら教材費を低く抑えられるため、乙4取得者が追加で取得する際の総コストは小さく済みます。最新の試験日程・受験案内は消防試験研究センター公式で確認してください。
まとめ: 受験タイプを確認し、注水可否を軸に計画を立てる
危険物乙2の勉強時間は、免除受験か新規受験かで倍ほど変わります。要点を整理します。
- 科目免除受験は性質消火10問のみで20〜40時間、新規受験は3科目35問で50〜80時間が目安
- 免除受験の核心は注水可否(赤りん硫黄は注水可・鉄粉金属粉マグネシウムは注水厳禁・乾燥砂)を表で覚えること
- 新規受験は各科目60%足切りのため、法令を軸に物化・性質消火をバランスよく進める
- 1日1時間なら免除3〜6週間・新規2〜3か月が現実的な期間
- 受験手数料5,300円・免状交付2,900円、実施は消防試験研究センター
まず自分が免除受験か新規受験かを確認し、免除受験なら注水可否と発生ガスの表を軸に、新規受験なら法令を軸に計画を立てるのが効率的です。物質別の攻略は 危険物乙2 性質・消火攻略、学習方法の選び方は 危険物乙2は独学か通信講座か を参照してください。
出典:
- 一般財団法人 消防試験研究センター — 危険物取扱者試験の受験案内・試験科目・科目免除・合格基準・受験手数料
- 消防法 別表第一(第2類危険物の品名・性質)
※勉強時間は学習者の予備知識や1日の確保時間によって幅があり、あくまで目安です。受験手数料・免状交付申請手数料・合格基準・科目免除の範囲は変更される場合があるため、最新の受験案内は消防試験研究センター公式で必ず確認してください。







































































































